孤独死を発見するきっかけは?発見後の対応や孤独死への備えを解説

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孤独死を発見するきっかけは?発見後の対応や孤独死への備えを解説

「孤独死はどうやって発見されるの?」
「孤独死として発見された場合どうなるの?」

近年、孤独死が社会問題となっており、万が一自分が孤独死をしたらどうなってしまうのか不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

孤独死は、当事者と音信不通になり家やアパートを訪れたところで発見されることが多いです。孤独死は突然起こることなので、連絡を受けて対応に追われる親族に心身ともに大きな負担をかけてしまいます。

それだけでなく、火葬や葬儀、特殊清掃の費用と親族に支払ってもらわなければならないことも多々発生し、金銭的にも苦しめることになるのです。

孤独死は誰にでも起こり得ることですが、だからこそ孤独死として発見されるとどうなるのか現状を知り、孤独死に備える対策が必要です。

この記事を最後まで読めば、孤独死を発見するきっかけや孤独死が発見されたときの対応が把握でき、孤独死をした場合を想定した対策が打てるようになるはずです。

孤独死は誰にでも起こり得ることなので、孤独死をしたときの対応を把握して対策が打てるようになりましょう。

1.孤独死を発見するきっかけ

そこでまずは、一般社団法人日本少額短期保険協会の「第5回孤独死 現状レポート」(2015年4月~2020年3月までの孤独死のデータを集計)をもとに

  • 孤独死を発見するきっかけ
  • 孤独死の第一発見者
  • 孤独死は発見される平均日数
  • 孤独死の原因
  • 孤独死の年間人数

を解説していきます。どのような状況で孤独死が発見されるのか、ぜひ参考にしてみてください。

1-1.孤独死を発見するきっかけは当事者との音信不通

孤独死が発見されるきっかけは、当事者と音信不通になり訪問をするケースが51.3%と圧倒的に多いです。
3日以内に孤独死として発見される場合に限定すると、87.1%が音信不通がきっかけとなっています。

音信不通の次に多いのが、異臭や虫の発生、水漏れなどの居室の異常です。アパートやマンションで暮らしている場合は、「隣の部屋から異臭がする」「隣の部屋の電気が付いたままになっている」などの連絡を受けて発見に至ることが多いです。

孤独死から日数が経過すればするほど、異臭や虫の発生などが発生しやすくなり近隣住民が異変に気づきます。死後30日以上を経過した孤独死に限定すると、孤独死の発見のきっかけとして居室の異常が最も多くなります。

そして、残りの家賃滞納や郵便受けの滞溜は、建物の管理会社や大家さんが異変に気づくポイントです。家賃の支払いが滞っているため部屋を見に行くと、孤独死をしていたというケースもあるようです。

このように、孤独死が発見されるきっかけは、当事者との音信不通が最も多く、次いで住まいの異常に近隣の住民が気づくことが多いことが分かります。

1-2.孤独死の第一発見者は管理人や親族が多い

孤独死の第一発見者は、アパートやマンションの管理人や親族であることが多いです。
次いで、福祉関係者や友人など当事者と関係のあった人たちが、音信不通などをきっかけにおかしいと思い部屋を訪れるようです。

実際に孤独死を発見したときの状況としては、下記のような声があります。

  • 契約者と管理会社の間で連絡が取れず、部屋を見に行ったところ深夜に電気がついていたおかしいと思い警察と一緒に部屋を見に行くと、孤独死をしていた。
  • 年金の受け取りが行われず不審に思い警察に連絡をしたところ、孤独死が発見された。
  • 家族と連絡が取れなくなり警察に安否確認を依頼したところ、孤独死をしていた。

このように、第一発見者となる人はいつもとは違う様子を不審に思い、部屋を訪れたり警察に連絡をしたりして孤独死の発見に至ります。

1-3.孤独死が発見される平均日数は17日

孤独死をして発見されるまでの平均日数は17日程度です。

日数別に見ると3日以内で発見されることが最も多いのですが、4日~30日経過したところで発見される孤独死も一定数いることが分かります。そのため、平均すると2週間を超えた17日程度となります。

孤独死は発見が遅くなればなるほど死体の損傷が激しく、室内にも異臭などが蔓延します。

アパートやマンションの場合は原状回復に時間とコストがかかるようになるので、できる限り早く発見できる、発見されるのが望ましいです。

1-4.孤独死の原因は病気が多い

どうして孤独死が起きるのか気になっている人もいるかと思いますが、孤独死の原因として最も多いのは病死です。

孤独死の半数以上が病死によるもので、基礎疾患や急な病が原因となり孤独死が起こっています。

また、孤独死は通常の死因原因よりも自殺の割引が高く、自ら命を絶ったことが原因となっていることもあります。

「3.孤独死が発見された後の流れ」で詳しく解説しますが、孤独死の場合はすぐに死因が特定できず検視や検案をして死因を特定しくことなります。

1-5.孤独死は年間約4,400人発見されている

第5回孤独死 現状レポート」によると、1年間で4,448人もの人が孤独死をしています。男女比率では男性が約8割、女性が約2割と圧倒的に男性が多い結果となっています。

また、季節や年齢を問わず孤独死が一定数発生しているのも現状です。内閣府が公表している「平成30年版高齢社会白書」では、孤独死を身近に感じる一人暮らしの60際以上の割合が30%を超えていることも分かっています。

今や孤独死は誰でも起こりうる身近な問題となっています。孤独死のきっかけや現状を把握できたところで、孤独死をしたらどのように発見されるのか具体的に見ていきましょう。

参考:内閣庁「平成30年版高齢社会白書」

2.孤独死を発見した場合の初期対応

連絡が取れない親族の部屋に入ると倒れていた場合、どのように対応すべきか戸惑う人も多いかと思います。孤独死を発見したときの初期対応は、下記のいずれかになります。

死亡が確認できない場合救急車を呼ぶ(119番)
死亡していることが明らかな場合警察を呼ぶ(110番)

2-1.死亡が確認できない場合:救急車を呼ぶ

明らかに死亡していることが確認できない場合、まずは救急車を呼びます。

消防庁の「救急車利用マニュアル」によると、下記のような状態はすぐにでも救急車を呼んで欲しい状態に当てはまります。

  • ぐったりしている
  • 呼びかけに反応しない
  • 多量の出血がある
  • 水におぼれている

救急車を呼ぶ必要があると判断できたら119番をして、落ち着いて現状を伝えます。例えば、親族と連絡が取れず家を訪ねたところ倒れていた場合は、「親族と昨日から連絡が取れず家を訪ねたところ、寝室で倒れていました」などと伝えます。

その後、司令員が正確な情報を得るために

  • 当事者の年齢や状態
  • 救急車が向かう場所
  • 電話をかけている人の名前・連絡先

などを聞くので、司令員からの質問に沿って答えていきましょう。

救急車が到着するまでは司令官から応急処置をする指示がない限り、現場に触れないようにしてください。孤独死の状態によっては、感染症のリスクがあります。

救急車は平均7.9分で到着するため落ち着いて待機し、救急車が到着したら救急隊員の指示に従いましょう。

参考:消防庁「救急車利用マニュアル」

2-2.死亡していることが明らかな場合:警察に連絡

孤独死を発見して

  • 一部が腐敗している
  • 当事者と連絡がつかなくなり、数日~数週間が経つ
  • 異臭が放っている
  • 多量の血が乾いている

など、死亡していることが明らかな場合は110番をして警察に連絡をします。警察に「連絡が取れなくなり家を見に来たら亡くなっていた」などと状況を伝えて、アパートやマンション、家まで来てもらいましょう。

警察は遺体を一時的に引き取り、

  • 病死
  • 事故死
  • 自殺
  • 事件性がある死亡

など、当事者の死亡の原因を検案していきます。死因が明確になるまでは、不審死として扱われます。

場合によっては孤独死の現場で重要な証拠などが見つかる可能性もあるため、警察が到着するまでは現場に触れないようにして警察が到着したら警察の指示に従うようにしてください。

3.孤独死が発見された後の流れ

孤独死が発見されたときに死亡していることが明らかな場合は、警察が検視をするために遺体が現場から運び出されます。

その後は、下記のような流れで調査や手続きが進んでいきます。

どのような手順で孤独死の対応をしていくのか、1つずつ細かく解説していきます。

3-1.警察が現場検証をする

まずは、警察の検死課による現場検証が行われます。現場検証は、孤独死に事件性がないか現場を確認するためのものです。

一時的に貴重品などが没収されますが、事件性がないことが確認できれば後日親族に返還されます。

現場検証の日数は孤独死の状況により大きく異なりますが、基本的には数日で終了します。現場検証の間はアパートやマンションのオーナー、親族などは立ち入りできません。

3-2.警察より親族に連絡が入る

現場検証と同時進行で行われているのが、身元の確認です。

親族が第一発見者の場合は身元がすぐに分かりますが、死体の損傷が激しい場合や所持品が少ない場合は遺族を探すところから始めます。

基本的には

  • 警察や自治体が扱う公的書類から遺族関係を調べる
  • DNA鑑定をして血縁関係を調べる
  • アパートやマンションに住んでた場合は、連帯保証人や契約書を確認する

ことで、遺族を特定します。遺族が分かったら警察から血縁関係が近い順に連絡をして、遺体発見の連絡や遺体確認、遺体引き取りの段取りをします。

孤独死の場合は親族と連絡がつかないケースも多いので、6親等目(はとこ・いとこの孫)まで順番に連絡をして引き取り先を探します。

3-3.親族が確認できた場合

警察からの連絡で親族の確認ができ遺体の引き取り先が決まった場合は、下記のような手順で手続きを進めます。

孤独死をするとどのような負担がかかるのか、手続きが必要となるのか確認できるので、参考にしてみてください。

3-3-1.親族が遺体を引き取る

警察から遺体発見の連絡を受けたら、指定の場所に遺体を引き取りにいきます。

遺体を引き取るときには

  • 孤独死をした人の身分証明書(提示できる場合)
  • 遺体を引き取る人の身分証明書
  • 印鑑

が必要となるので用意しましょう。警察から検案や現場検証の結果などを聞き、遺体を引き取ることになります。このときに、現場検証で回収をした貴重品と死体検案書を受け取ります。

死体検案書とは死亡の原因や死因の種類などが記載された書類で、この書類がないと死亡届の提出や火葬ができません。このときに死体検案書の作成費用や遺体の保管料などを親族が支払うことがあるので、現金を用意しておきましょう。

また、遺体を引き取るには遺体を乗せる専用車両の手配が必要なので、事前に葬儀屋などに相談をして手配しなければなりません。

参考:厚生労働省「死亡診断書記入マニュアル」

3-3-2.死亡届を提出する

死体検案書を受け取ったら、死亡届を提出します。死亡届が提出されていないと火葬許可証が受け取れず、火葬ができません。

死亡届は死亡の事実を知ってから、7日以内に提出をします。死体検案書を持参し、指定の区役所や市町村役場に出向くことで手続きが完了します。このときに、火葬許可証も同時に受け取ることで火葬ができるようになります。

死亡届の提出場所孤独死をした人の死亡地、本籍地、または届出を提出する人の所在地の区役所、市町村役場
死亡届が提出できる人親族,同居者,家屋管理人,土地管理人等,後見人,保佐人,補助人任意後見人,任意後見受任者など

参考:法務省「死亡届」

3-3-3.火葬を行う

孤独死の場合は、通常の死亡時よりも死後日数が経過していることがほとんどです。その分腐敗などが進んでおり、衛生管理上の理由から孤独死が発見された現地で火葬することが多いです。

遺体を親族の住まいの地域や指定の地域まで搬送することも可能ですが、遺体の搬送には霊柩車を使う必要がありかなりの移動費用がかかります。

まずは火葬をしてお骨の状態で帰郷する場合には、地方自治体の火葬場や民営の葬儀場に連絡をして火葬の段取りをしてしていきます。

3-3-4.葬式を行う

お骨や遺体が帰郷したら、遺族によって葬儀を行います。

葬式の流れや段取りは、一般的な葬式と変わりません。葬儀の費用は喪主を務める親族が負担する場合が多く、平均費用は約196万円だと言われています。

葬式の費用や規模を考慮しながら、最期のお見送りの方法を検討して実施しましょう。

【葬式をしない火葬のみでお見送りをする方法も】
孤独死も一般的な死去の場合も、必ずしも葬式をしなければならない訳ではありません。火葬のみでお見送りをする「直葬」という方法もあります。
どのような方法で最期のお見送りをするのかは考え方や費用によって大きく異なるため、一つの方法として知っておくといいでしょう。

3-3-5.遺品整理を行う

親族は、孤独死をした人の遺品整理を行う必要があります。とくに、アパートやマンションなどの賃貸物件に住んでいた場合は原状回復をしなければならないため、早めに遺品整理を進めなければなりません。

遺品整理の流れや注意点について詳しく把握したい場合は、下記の記事を参考にしてみてください。

3-3-6.基本的には特殊清掃が必要

先ほども述べたように孤独死をした人がアパートやマンションなどの賃貸物件に住んでいた場合は、原状回復をして物件を返却しなければなりません。そのため、基本的には特殊清掃が必要です

孤独死の現場は異臭や血液、体液など通常の清掃では落ちない汚れが染み付いてしまうことが多いです。場合によっては害虫などが発生していることがあり、簡単に掃除ができるものではありません。

この汚れを親族など身内で清掃しようとすると感染症に感染する可能性や心身ともに大きな負担となる可能性がありとても危険なので、特殊清掃ができる業者に依頼をしましょう。

特殊清掃の流れやコストは下記の記事にまとめてあるので、ぜひ参考にしてみてください。

3-4.遺族が確認できない場合:地方自治体で火葬する

孤独死の場合は

  • 親族が遺体の引き取りを拒否する
  • 親族が見つからない

という理由で、遺体の引き取り先が見つからないことがあります。引き取り先が見つからない孤独死の遺体は、行旅死亡人と呼ばれることになります。

行旅死亡人とは、身元が判別せず引き取り先のない遺体を指す法律上の言葉です。行旅死亡人となると行旅死亡人取扱法に従って、地方自治体で速やかに火葬されます。

その後、地方自治体で一定時間お骨が保管され、この期間中に親族などの引き取り手が見つかればお骨が渡されます。一定時間が経過してもお骨の引き取り先が見つからない場合は、無縁塚に埋葬されることになります。

孤独死にはさまざまなケースがあるため、今回ご紹介した流れは一例となります。孤独死が発見された場合は、警察などの指示に従い適切な対応を取ることが大切です。

4.孤独死を発見した後に親族がやるべきこと一覧と費用

孤独死を発見した後には、親族は下記のようなことしなければなりません。

遺族がやるべきこと費用の目安
遺体の引き取り遺体の搬送費用:20,000円(搬送距離により異なる)
死亡届の提出死亡の事実を知ってから7日以内に提出:無料
火葬公営の場合:20,000円程度(自治体により異なる)
民営の場合:150,000円程度(ランクにより異なる)
葬式平均196万円(規模により大きく異なる)
遺品整理業者に依頼する場合:1LDKで70,000円~
遺言書、遺書の確認遺言書、遺書の有無の確認
特殊清掃1LDKで100,000円~(状況により大きく異なる)
マンション等の賃貸物件の解約契約状況により違約金発生
周囲への連絡勤め先等がある場合は死亡したことを連絡する
孤独死をした人が使用していたものを停止スマートフォン代やガス、電気等を停止する
墓地を建てる80万~300万円(ランクにより大きく異なる)
相続の手続き相続すべきものがある場合は相続手続きをする
(遺言書がある場合は内容に沿って相続をする)
相続の規模や方法により、費用が大きく異なる
孤独死を発見した後に親族がやるべきこと一覧

「3.孤独死が発見された後の流れ」でも解説したような火葬や葬式、特殊清掃に加えて、場合によっては賃貸物件の解約手続きや相続手続き、周囲への連絡など親族がやらなければならないことはたくさんあります。

孤独死は突然のことで、親族の気持ちの整理がついていないことが多いです。その状況の中で、これだけ多くのことをやらなければならないのは心身ともに大きな負担となるでしょう。

また、孤独死は死亡時の状態にもよりますが、突然まとまった資金が必要となる側面があります。火葬や葬式、特殊清掃などの費用だけでも、200万円以上かかってしまいます。

孤独死は誰にでも起こりうることなのですが、想像以上に残された親族への負担となることを把握しておきましょう。

5.孤独死をした場合を想定して準備をしよう

孤独死は他人事ではなく、誰にでも突然訪れる可能性があります。孤独死をしてしまうと想像以上に周囲に負担をかけることになるので、孤独死をした場合を想定した準備が必要です。

そこで最後に、孤独死をした場合を想定し準備ができる

  • 生前整理を行う
  • 死亡保険に加入する
  • 葬式の生前契約をする
  • 親族や友人とのコミュニケーションを大切にする

という4つの方法をご紹介します。孤独死に備えて活用できる方法はあるのか、ぜひチェックしてみてください。

5-1.生前整理を行う

生前整理とは、生きている間にある程度身の回りの整理を行うことです。

生前整理を行っている業者は多数あり、主に下記のようなサービスが受けられます。(実施できるサービスは、業者により異なります)

生前整理の一例

家の中の清掃家の中をきれいに清掃しておくことで、孤独死したときの清掃の手間を少しでも軽減する
不要品の処分あらかじめ不要な家具や品物を処分しておくことで、孤独死をしたときに大変な遺品整理の手間を軽減する
デジタル整理SNSのアカウントやクレジットカード、月額料金が発生するサービスを把握、整理しておくことで、孤独死した後の契約解除がしやすくなる
財産目録の作成自分が所有している財産を一覧にしておき、孤独死をしたときに財産が一目で把握できるようにしておく
遺言書の作成法律に沿った形で遺言書を作成し、孤独死後の相続などがスムーズに進むようにしておく
財産の整理生前贈与などを踏まえて、自分の保有している財産を整理する

生きているうちに部屋の中を整理整頓しておくだけでも、孤独死をしたときの清掃費用が抑えられます。また、孤独死で発見された後に親族の負担となる相続や契約解除についても、生前整理である程度整理をしておけば負担が軽減できます。

このように、現状のままで突然孤独死を迎えたら親族の手間や負担が大きいと感じる場合は、生前整理を検討してみてください。

5-2.死亡保険に加入する

孤独死をした場合に親族にかかる費用的な負担を減らしたい場合は、死亡保険への加入を検討してみてください。

実は、自分の死後にかかる費用を普通預金で貯めていても、死亡届提出後には簡単に貯金を引き出せません。口座の名義人の死亡が確認された時点で口座が凍結され、相続手続きを終え正式な書類等がないと普通預金のお金を引き出して利用できないのです。

一方で、死亡保険は死亡保険金受取人の設定ができるため、あらかじめ設定しておいた親族に葬儀費用を振り込むことができます。(保険商品により設定方法が異なります)

孤独死をした後に親族に金銭的な負担をかけたくないと考えている場合は、前もって死亡保険に加入することも考えてみましょう。

5-3.葬儀の生前契約をする

孤独死をしたときに大きな費用負担となるのが、火葬や葬式の費用です。孤独死をしたときに親族に費用負担をさせたくない場合は、葬儀業者と生前契約を結んでおくこともできます。

生前契約は、事前に葬儀の方法や規模、会場を決めて支払いを済ませておく契約方法です。このときに喪主や喪主候補者を決めて遺言書を作成しておけるため、孤独死をしたときにスムーズに葬式や火葬が進められるのです。

喪主を任せられる親族がいる場合には生前契約をしておくことで、孤独死をした場合の親族への金銭的な負担が軽減できるでしょう。

5-4.親族や友人とのコミュニケーションを大切にする

「1.孤独死を発見するきっかけ」でも解説したように、孤独死は親族や友人との音信不通で発見させることが多いです。

逆に言うと、普段から親族や友人とコミュニケーションが取れておらず孤立している状態だと、孤独死をしてもなかなか発見されない可能性があります。

厚生労働省が公表している「高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議報告書」でも孤独死と孤立の関係性に注目し、コミュニケーションが取れる環境作りが大切だと述べられています。

孤独死は発見が遅れれば遅れるほど死体の腐敗が進み、親族や警察に迷惑をかけることになります。普段から親族や友人と連絡を取り合い、互いに連絡が途切れた場合には心配し合える関係を築きましょう。

参考:厚生労働省「高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議報告書」

6.まとめ

いかがでしたか?

孤独死で発見されるときの状況や孤独死で発見されたときの対応、孤独死をすると親族にかかる負担が具体的に把握でき、万が一孤独死をした場合の対策が考えられるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

◎孤独死の現状や孤独死を発見するきっかけは下記のとおり

  1. 孤独死を発見するきっかけは、当事者と音信不通になり訪問をするケースが51.3%と圧倒的に多い
  2. 孤独死の第一発見者は、アパートやマンションの管理人や親族であることが多い
  3. 孤独死をして発見されるまでの平均日数は17日程度
  4. 孤独死の原因として最も多いのは病死
  5. 1年に約4,400人が孤独死しており、孤独死は他人事ではなくなってきている

◎孤独死を発見したときの初期対応は下記のとおり

死亡が確認できない場合救急車を呼ぶ(119番)
死亡していることが明らかな場合警察を呼ぶ(110番)

◎孤独死が発見された後の流れは下記のとおり

1)事件性がないか警察が現場検証をする
2)警察から親族に孤独死で発見された旨の連絡が入る
3)親族が確認できた場合は、下記のような流れとなる
①親族が遺体を引き取りに来る
②親族が死亡届を提出する
③孤独死の場合は死体の損傷が激しいことが多いので、先に火葬をする
④葬式を行う
⑤孤独死をした人の遺品整理を行う
⑥アパートやマンション等の賃貸物件は原状回復をする必要があるため特殊清掃を行う
4)警察が連絡をしても親族が見つからなかった場合は、自治体で火葬をする

◎孤独死を発見した後に親族がやるべきことは下記のとおり

遺族がやるべきこと費用の目安
遺体の引き取り遺体の搬送費用:20,000円(搬送距離により異なる)
死亡届の提出死亡の事実を知ってから7日以内に提出:無料
火葬公営の場合:20,000円程度(自治体により異なる)
民営の場合:150,000円程度(ランクにより異なる)
葬式平均196万円(規模により大きく異なる)
遺品整理業者に依頼する場合:1LDKで70,000円~
遺言書、遺書の確認遺言書、遺書の有無の確認
特殊清掃1LDKで100,000円~(状況により大きく異なる)
マンション等の賃貸物件の解約契約状況により違約金発生
周囲への連絡勤め先等がある場合は死亡したことを連絡する
孤独死をした人が使用していたものを停止スマートフォン代やガス、電気等を停止する
墓地を建てる80万~300万円(ランクにより大きく異なる)
相続の手続き相続すべきものがある場合は相続手続きをする
(遺言書がある場合は内容に沿って相続をする)
相続の規模や方法により、費用が大きく異なる
孤独死を発見した後に親族がやるべきこと一覧

◎孤独死をした場合を想定し準備をする方法は下記の4つ

1)部屋の整理整頓や遺言書作成、相続の手続きなど生前整理を行う
2)孤独死をしたときに親族に費用を渡せるように、死亡保険に加入する
3)葬式の生前契約をして、親族の手間や費用負担を減らす
4)親族や友人と常にコミュニケーションが取れるようにしておく

この記事をもとに、孤独死で発見されるとどうなるか理解でき孤独死を想定した備えができるようになることを願っています。