身内が孤独死した場合の遺品整理の方法と必要な手続きを詳しく解説

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身内が孤独死した場合の遺品整理の方法と必要な手続きを詳しく解説

身内が孤独死した場合、遺品整理の方法は以下のどちらかで大きく変わります。

  • 遺体が腐敗していた場合
  • 遺体が腐敗していない場合

孤独死をしても、発見が早く遺体が腐敗していなければ、遺品整理や相続にかかる手続きは、通常の死と同様にある程度の時間的余裕を持って進めることができます。

しかし、発見された時に遺体が腐敗した状態だったのであれば、直ちに特殊清掃が必要になります。遺品整理は、この特殊清掃を行った後に行います。

遺品整理は、通常でも遺族の肉体や精神に大きな負担や苦痛がかかるものですが、孤独死となると遺族の心情も複雑になりやすいうえ、近隣への配慮も加わり、ゆっくりと考える時間がなくパニック状態になりやすいものです。

そこでこの記事では、身内が孤独死した場合の遺品整理の方法から遺品整理までの流れ、遺品整理に関する手続き、特殊清掃の業者費用の目安や選び方についてなど、詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、突然の身内の孤独死というショックの中でも、パニックにならず、落ち着いて死後の手続きを進めていくことができます。

どうぞ最後までお読みいただき、突然の出来事を一緒に乗り越えていきましょう。

1.孤独死した場合の遺品整理の方法

冒頭でもお伝えしましたが、孤独死とひと口に言っても、遺体が腐敗しているかいないかで、遺品整理の方法は大きく異なります。

それぞれの場合でどのように遺品整理をしていくか、詳しくみていきましょう。

1-1.遺体が腐敗していない場合は通常通り遺品整理を行う

孤独死であっても遺体がまったく腐敗していなかった場合の遺品整理では、通常の遺品整理と同様に、遺品を以下のように分類し、それぞれ適切に処理していきます。

分類処理方法
遺産相続に関する書類等所定の手続きに沿って
法定相続人が手続きする
金銭的な価値のある物品等売却または形見分けする
思い出の品親族や故人と生前付き合いのあった方に
形見分けする
廃棄処分するもの自治体のルールに従って廃棄する

遺品整理は遺族だけでも行うことができるものですが、以下のような場合は業者に依頼すると、相続に関する手続き以外のすべてを一日で済ませることができます。

  • 遠方に住んでいる
  • 現場が賃貸住宅で契約期限がある
  • 人手が少ない
  • 廃棄処分するものが多い

業者に頼んだ場合は、遺品整理を完全に業者に任せてしまうこともできますし、遺族が立ち会って行うことも可能です。

【注意】遺体は腐敗していなくても特殊清掃が必要なケースがある

遺体が腐敗していなくても、以下のような状態では、遺品整理の前に専門業者による特殊清掃が必要になります。

  • 室内に複数のゴミがある
  • 汚物がある
  • 水回りが汚れている
  • 害虫や害獣がいる

孤独死の場合、住んでいた部屋が上記のような状態になっているケースは決して少なくありません。

衛生面の問題から、このような状態の部屋に人が入るのはとても危険です。「これくらいなら大丈夫かな?」と素人判断をせず、必ず専門の業者に特殊清掃を依頼し、安全に入れるようになってから遺品整理をしましょう。

なお、賃貸住宅の場合には原状回復の義務がありますので、遺品整理の後にも特殊清掃をして、除菌や消臭をしっかりと行ってから部屋を明け渡す必要があります。

1-2.遺体が腐敗している場合は特殊清掃をした上で遺品整理をする

冒頭でもお伝えした通り、遺体が腐敗している場合は、悪臭や病原菌を近隣に拡散させないよう、特殊清掃をしてから遺品整理を行います。

孤独死で遺体が腐敗していた場合の、遺品整理までに必要な手続きや流れを押さえておきましょう。

孤独死の連絡から遺品整理までの流れ

●遺体発見から数日以内

1.警察

  • 遺体の回収
  • 身元の確認
  • 現場の検証
  • 遺体の検視

2.警察から遺族への連絡

3.遺族

  • 葬儀社の手配
  • 特殊清掃業者の手配
  • 遺体の引き取り
  • 死亡届の提出
  • 火葬
  • 葬儀

4.入室許可

5.遺族

  • 特殊清掃
    簡易清掃
    遺品整理
    徹底清掃

遺族による遺品整理が行えるようになるのは、警察が検分を終えて入室許可を出し、専門業者が簡易的な特殊清掃を行って一般人の入室が可能な状態になってからとなります。

病死など、犯罪性のないことがすぐに確認できるケースでは、遺体の検視にも現場検証にもあまり時間はかかりません。遺体発見から早いと半日、遅くても数日以内に遺体は遺族に返されますし、入室許可も同時に下りる場合があります。

近隣への配慮から、入室許可が下りたらすぐに特殊清掃を行った方が良いため、早い段階で業者の手配もしておきます。

順に、遺品整理までの一連の流れごとの、注意点などを見ていきましょう。

1-2-1.葬儀社を手配する

警察から孤独死があったと連絡が来たら、まずは遺体が腐敗しているかどうかを確認しましょう。
葬儀社の中には、腐敗した遺体に対応できないところもあります。遺体が腐敗している場合は、必ずその旨を伝えて、対応可能かどうかを確認してください。

葬儀社は、以下のような方法で探します。

  • インターネット検索する
  • 不動産の管理者から紹介してもらう

なお、故人が生前に葬儀社を手配している場合もあります。何か聞いていたり預かっていたりするものがなかったか、まずはそちらを確認してください。

遺体は検視のため警察に安置されていますので、引き取りと同時に火葬場まで運び出せるように葬儀社と段取りしておきます。

1-2-2.特殊清掃業者を手配をする

死亡理由に事件性がないかの確認をする現場検証が終わったら、警察から入室許可がおります。この許可がおり次第、ただちに清掃に入ってもらえるように手配しておきましょう。

葬儀社の手配と同時に、特殊清掃の業者に相談・依頼をしておくと、葬儀と同時進行で現場の清掃を進めておいてもらうことができます。

特殊清掃業者を探す方法は、以下のようなものがあります。

  • インターネット検索する
  • 不動産の管理者から紹介してもらう
  • 葬儀業者から紹介してもらう

悪臭や病原菌を近隣に拡散させないよう、できるだけ早く清掃してもらいます。

1-2-3.警察から遺体を引き取る

警察から指定された場所に、遺体を引き取りにいきます。
現場検証で回収をした故人の貴重品についても、同時に遺族に渡されます。

遺体の引き取りには、以下のものが必要です。

遺体の引き取りに必要なもの

  • 故人の身分証明書(提示できるものがあれば)
  • 遺体を引き取る人の身分証明書
  • 印鑑

この時、後の死亡届の提出や火葬に必要となる死体検案書を受け取ります。
死体検案書とは、死亡の原因や死因などが記載された書類です。

この死体検案書の作成や遺体の保管、遺体が腐敗していた場合に遺体を納める納体袋などにかかった費用を、引き取り時に求められる場合があります。
地域によって差はありますが、3万円〜10万円程度かかります。

東京23区では全て公費でまかなわれますが、費用の一部または全額を遺族が支払うという地域もあるため、事前に確認して現金を用意しましょう。

手配しておいた葬儀社の専用車両に載せて、火葬を行うための手続きをします。

1-2-4.死亡届を提出する

警察で死体検案書を受け取ったら、死亡届を提出します。

以下の画像を見るとお分かりになるかと思いますが、死亡届と死体検案書は、一枚の用紙になっています。

出典:法務省『死亡届』

死体検案書の左側の必要事項を記入することで、死亡届となります。提出する時に、窓口に設置してある火葬許可申請書を併せて提出することで火葬許可証がもらえるので、それを持って火葬をします。

提出期限死亡の事実を知ってから7日以内
提出場所死亡者の死亡地・本籍地又は届出人の所在地の市役所、区役所又は町村役場
提出できる人親族、同居者、家屋管理人、土地管理人等、後見人、保佐人、補助人任意
後見人、任意後見受任者 ※火葬許可申請の手続きと併せて、葬儀社が代行することもできます。

参考:法務省『死亡届』

死亡届の提出と火葬許可証の申請は、土日祝日や年末年始・大型連休などの役所が休みの時でもできます。

1-2-5.火葬する

火葬許可証を受け取ったら、火葬をします。

遺体の腐敗が進んでいる場合、異臭や病原菌の拡大を阻止するため、基本的に遺体が発見された地域で火葬することになります。

役場で発行された火葬許可証を火葬場の管理事務所に提出し、火葬が終わったら火葬執行済の印を押してもらいます。火葬執行済の印を押した火葬許可証は、後に納骨の際に必要になります。

1-2-6.葬儀をする

火葬後の葬儀は、故人の生前の希望や遺族間の話し合いで規模や形態を決めます。
孤独死であっても、葬儀の流れや段取りは一般的なものと変わりません。

なお、葬儀は必ず行わなければいけないものではありません。火葬のみでお見送りをする「直葬」という方法もあります。

葬儀の費用や規模を考慮し、最期のお見送りの方法を検討しましょう。

1-2-7.特殊清掃をする

特殊清掃は、素人の手で行うことはできません。

腐敗した遺体のある室内には汚染物が広がり、害虫・害獣が大量に発生して感染症の危険が非常に高いからです。

近隣への悪臭被害や害虫・害獣による感染症の拡大を防ぎながら、防護服を着た専門の作業員が部屋を密閉し、薬剤や機器を使って床下や壁紙まで剥がして確認しながら清掃するのが、孤独死現場の特殊清掃です。

遺品整理を遺族だけで行うにしても、業者による特殊清掃を行い、臭いや害虫・害獣などが収まった後に行います。

腐敗を伴う孤独死の現場は、腐敗臭が酷く呼吸ができないといった心理的・肉体的苦痛だけでなく、感染症という実際的な健康被害の可能性があるため、特殊清掃は必ず業者に依頼し、清掃前の現場には入らないようにしてください。

業者が入る前に貴重品をとっておきたい場合は?

「見ず知らずの業者が家に入る前に、貴重品をとっておかなくては」と思う方もいらっしゃるでしょう。

「1-2-3.警察から遺体を引き取る」の項目でもお伝えしましたが、警察による遺体の回収の際に、現金や身分証、家や車の鍵などの貴重品については回収・保管されています

孤独死で腐敗が起きている場合、まず警察によって事件性がないかの確認のため、実地検分が行われます。
その際に、故人の身元確認や窃盗の痕跡がないかを調べるため、貴重品の類を警察で一時的に保管するのです。

遺体の引き取りの際に貴重品の受け取りも同時に行われますので、特殊清掃前の現場には、入らなくても大丈夫です。

1-2-8.遺品整理をする

遺品を以下のように分類し、それぞれについて適切に処理します。

分類処理方法
遺産相続に関する書類等所定の手続きに沿って
法定相続人が手続きする
金銭的な価値のある物品等売却または形見分けする
思い出の品親族や故人と生前付き合いのあった方に
形見分けする
廃棄処分するもの自治体のルールに従って廃棄する

布製や紙製のものは腐敗臭が染み込んでいるため、基本的にはすべて処分した方がいいでしょう。
廃棄の際は、自治体のルールに従うだけでなく、腐敗臭が周囲に漏れないように大きなものは裁断してから密閉して捨てるなどの配慮が必要です。

どうしても残したいものがあった場合には、特殊清掃業者に消臭を依頼し、臭いが漏れないように梱包したり、消臭してもらったりして残すこともできます。

会ったことのない親族の孤独死連絡が来た!

警察からの遺族への連絡は、すぐに身元の確認が取れる人が見つからない場合、三親等まで連絡がくる場合があります。

三親等までの遺族とは、以下を指します。

三親等までの遺族

  • 一親等:父母、子
  • 二親等:兄弟姉妹、祖父母、孫
  • 三親等:兄弟姉妹の子供、叔父叔母、曽祖父母、曾孫

三親等の立場だと、中には長年顔を合わせていなかったり、そもそも面識がないという関係の場合もあるでしょう。二親等の「孫」とともに法定相続人には当てはまらないため、遺体の引き取り拒否もできますし、葬儀や特殊清掃、部屋の原状回復の義務等が発生することはありません。

引き取りを拒否した場合、死亡届の提出から葬儀までは死亡地の自治体が行いますが、特殊清掃までは行いません。この場合、特殊清掃業者を依頼するのは、故人の連帯保証人か賃貸住宅の管理者になります。

発見からの流れや注意点について詳しく把握したい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

2.孤独死の場合は基本的には特殊清掃業者に依頼した上で遺品整理するべき

1-1.の注意点でもお伝えしましたが、遺体が腐敗していなくても、実は特殊清掃の必要な部屋である場合があります。

孤独死は多くの場合において、ゴミ屋敷になっていたり、掃除が行き届いていないことがあります。一見してゴミ屋敷とまではいかなくても、物が多くて扉や窓の開閉がしにくかったり、手の届かない高い所に物が置いてあるなどの場合は、目に見えなところで室内の汚染が進んでいる危険が高い状態です。

汚れの度合いを一般人が見た目だけで判断することはできないため、孤独死があった場合には、基本的には特殊清掃業者に確認や清掃をしてもらった上で遺品整理した方がいいでしょう。

特に、住んでいた部屋が以下のような状態になっている場合は、遺族の健康被害を防ぐため、絶対に特殊清掃を行わなければいけません。

  • 室内に複数のゴミがある
  • 水回りが汚れている
  • 汚物がある
  • 害虫や害獣がいる

孤独死した場合の遺品整理で、特殊清掃について知っておくべきことをお伝えします。

2-1.特殊清掃には二段階ある

一覧でもご紹介しましたが、特殊清掃の作業には、遺品整理をはさんでふたつの清掃段階があります。

 目的目的臭い
簡易清掃素人が防護服なしで入室できること・消毒
・汚染物除去
・汚物撤去
・簡易消臭
・害虫駆除
少し残る
徹底清掃孤独死が発生しなかった状態に戻すこと・家財品の撤去および処分
・腐敗液の徹底清掃
・壁紙の撤去
・床解体
ほぼ完全に消臭

簡易清掃から徹底清掃まで、遺品整理を含めた一連のすべての作業を業者に任せることもできます。
遺族が立ち合わないで行うこともできるので、その場合は一連の清掃作業をまとめて行う中で、家財品から大切な遺品を見つけ出し、梱包したり消臭したりして遺族に渡すことになります。

簡易清掃と徹底清掃とで、それぞれどんなことをするのか、詳しく見ていきましょう。

2-1-1.遺品整理前の簡易清掃

遺品整理前の特殊清掃は、遺族が安全に遺品整理できる状態を目指します。
つまり、素人が防護服なしで安全に入室し、室内にある程度の時間滞在をして作業ができるような状態までの清掃を行います。

基本的には遺体周辺の、目に見える範囲の汚染物を除去するため、臭いは少し残っていると考えた方が良いでしょう。

腐敗がさほど進んでいない場合や、持ち家などで取り壊しが決まっている場合であれば、遺品整理前の特殊清掃だけで済むこともあります。

2-1-2.遺品整理後の徹底清掃

遺品整理後の特殊清掃は、主に賃貸住宅の原状回復を目指します。
つまり、腐敗臭の元が完全に除去され、孤独死がなかった場合の状態までの清掃を行います。

腐敗液が侵食していると思われる床板や、腐敗臭の染み込んだ壁紙を剥がして、専門の薬剤や機器を用い、特殊光を当てて清掃残りの確認と清掃を細かく繰り返す作業です。
風呂場やトイレなどの水回りが死亡現場であった場合は、排水管の中まできれいに清掃します。

汚染の具合や範囲にもよりますし、家財道具の寡多などで作業人数や度合い、廃棄処分にかかる費用などが大きく異なってきます。

2-2.特殊清掃にはいくらかかるのか

特殊清掃の費用は、目的と作業度合いで異なります。
おおよその目安は以下の通りです。

簡易清掃 ※素人が入室可能な状態まで
5万円〜8万円

徹底清掃 ※孤独死がなかった場合の状態まで
20万円〜100万円

遺品整理前の簡易清掃は、多くの業者が定額で引き受けています。これは、現場の状況を見ずとも、清掃作業の範囲や使用する薬剤などがだいたい決まって来ているというそれぞれの経験則から、各社でおおよそ似通った金額を提示することができているものです。

金額の相場は、5万円〜8万円ほどが目安になります。

遺品整理後の徹底清掃は、汚染の具合や範囲、廃棄する家財道具の量などで作業度合いも処分費用も異なるため、20万円〜100万円と開きが生じることがあります。

参考までに、一般社団法人日本少額短期保険協会の調べによる、2015年4月から2020年3月までに起きた孤独死にかかる特殊清掃費は、以下のように報告されています。

孤独死の清掃費用

平均残置物処理費220,661円
平均原状回復費381,122円
合計601,783円

出典:一般社団法人日本少額短期保険協会第5回孤独死現状レポート

特殊清掃の流れやコストは下記の記事で詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

3.孤独死の遺品整理ではどんなものが残せるのか

先の章でもお伝えしましたが、孤独死の現場では、基本的に室内にある物のほとんどを廃棄することになります。

腐敗を伴う孤独死の現場では、腐敗臭や腐敗液がついてしまうことが多いため、通常の場合なら形見分けするようなものも、廃棄処分という形で遺品整理することになる物が多いのです。

そのため、遺品整理といっても、その作業の大半が廃棄処分の分類に相当することになります。

孤独死の場合、遺族が立ち会いをせず、業者にすべて任せてしまうことが多いのもこうした理由によるものです。
地域ごとでゴミの分別ルールが異なることもあり、処分品の分類をするだけでも大変な労力のかかるものだということは、想像に難くないでしょう。

もちろん、業者に任せた場合には、遺産相続に関する書類や金銭的な価値のある物品、遺族から特別な依頼のあったものについて、梱包したり消臭したりしたうえで遺族に引き渡されます。

気をつけておきたいのが、遺品整理だけを行っている業者では、遺品についた腐敗臭の消臭などの対応ができないことです。遺したいものがある場合は、遺品整理のできる特殊清掃業者に相談しながら進めていくのが良いでしょう。

相続放棄を考えている方へ

相続放棄を考えている場合は、遺品整理に関して覚えておきたい、法令上の大切な注意点がふたつあります。

遺品整理をする/費用を払うなどをしたら、相続放棄はできない
相続放棄の手続きよりも先に、賃貸住宅の管理者に急かされるなどして、遺品整理を自分で行ったり遺品整理のための費用を支払うと、故人の遺した借金を含むすべての財産について、相続放棄することができなくなります。

相続放棄をしても、特殊清掃費を請求されたら支払い義務がある
相続放棄をしても、相続財産の「管理義務」が残るため、賃貸住宅の原状回復費や持ち家の特殊清掃費の請求をされたら、必ず支払いをしなければいけないのです。
実費だけでなく、もしも孤独死した持ち家の特殊清掃を行わないまま放置し、近隣住民の心身になんらかの損害を与えてしまったら、損害賠償をしなければならない場合もあります。

これは相続放棄に加えて家庭裁判所に「相続財産管理人」の選任申し立てをすることで、回避することができます。

相続財産管理人は、家庭裁判所が地域の弁護士などから選びますが、選任に一年近く時間がかかることがあるため、特殊清掃はひとまず賃貸住宅の管理人が行い、費用負担について後に話し合うケースもあります。

4.孤独死現場の遺品整理業者はどうやって選ぶのか

これまでにもお伝えしてきましたが、腐敗した孤独死の現場を遺品整理するにあたっては、必ず特殊清掃の専門業者を選ぶことが大切です。

特殊清掃業者の選び方について、詳しく解説していきます。

チェックしておきたいポイントは、以下の5点です。

  • 特殊清掃の専門家であること
  • 実績が十分にあること
  • 遺品の分類ができること
  • 遺品の消臭ができること
  • 担当者が信頼できること

順にひとつずつ、重要性や判断の目安をお伝えします。

4-1.特殊清掃の専門家であること

腐敗した孤独死の現場では、「特殊清掃もできる」とうたっている廃品回収業者や遺品整理業者ではなく、特殊清掃の専門業者に依頼することを何より強くおすすめします。

これまでにも何度かお伝えしていますが、特殊清掃は防護服を着た専門の作業員が、専用の薬剤や機器を使い、近隣への配慮をしながら入念な確認作業を繰り返して行う必要のあるものです。

単に現場にあるものを次々に捨てていくだけの廃品回収では、周辺に悪臭や害虫・害獣を拡散させてしまいますし、大切な貴重品を一緒に処分してしまう可能性もあります。

また、遺品整理だけを行う業者では、腐敗した孤独死現場の対応・装備に慣れていないため、作業員本人や周辺に感染症の危険を負わせてしまうでしょう。

費用面で考えても、遺品整理と特殊清掃を別々の業者に頼むのは、いたずらに出費を多くしてしまうだけです。

孤独死があった場合は、とにかくまず特殊清掃の専門業者に相談するようにしてください。

4-2.実績が十分にあること

腐敗臭や腐敗液を少しも残さずに清掃することのできる、十分な実績のある特殊清掃業者を選びましょう。

実は特殊清掃の仕事というものは、賃貸住宅の管理者が作業依頼するケースが多いものです。

いくつもの賃貸物件を抱えていると、居住者の孤独死という事態に遭うことも、少なからず起こります。
そのため、管理者同士のネットワークによる紹介や、図らずもリピーターとして清掃依頼をすることになる場合が多いのです。

特殊清掃を抜け漏れなくしっかりと行うことのできる業者には、次々に仕事が集まってくるため、実績が十分にあるということは、そのまま仕事が丁寧で安心して任せられるということに繋がります。
廃品回収業者や遺品整理業者が二次対応として行っている特殊清掃では、なかなか実績が伴わないでしょう。

遺品整理のために入室する際にも、実績が十分にある経験豊富な特殊清掃業者であれば、その場でいろいろな相談にも乗ることができます。

特殊清掃業者を選ぶ際は、実績が十分にあるかどうかを基準にしてください。

4-3.遺品の分類ができること

孤独死の現場にあるものを、しっかり分類することができる業者を選びましょう。

孤独死の現場では、室内にあるほとんどの物を廃棄処分することになることを、3.の冒頭でお伝えしました。

だからと言って、片っ端から廃棄物として扱われるのは、遺族にとって本意ではないでしょう。
もしかしたら、貴重品までまとめて廃棄してしまう危険もあります。

価値があるかないかに加え、遺すことができるかどうかについても、遺族の気持ちに寄り添いながら判断や分類をしてくれる業者であれば、突然の出来事の中でも安心して作業依頼をすることができるでしょう。

もちろん、廃棄物に関しても、しっかり分別してそれぞれに適切な処理・手続きのできる業者でないと、後に法令違反で遺族にまで処罰がおよぶことがありますので、その点もしっかり確認しておきましょう。

4-4.遺品の消臭ができること

遺しておきたいと思う遺品についてしまった腐敗臭を、消臭することができる業者を選びましょう。

金銭的な価値のある物だけでなく、故人の思い出の詰まったものなど、遺品整理をしてる中で、廃棄したくないものも出てくるかもしれません。

発見は遅くなかったのに、たまたま状況的に運が悪く腐敗が進んでしまった仲の良いご家族が、形見分けとして親御さんの愛用していた衣類や文具の一部を遺したいと希望するケースもあります。

そんな時、特殊清掃の専門家であれば、遺品についても消臭を行うことができるのです。

遺したいと思うものが具体的にある場合や、通常死と同じようにできるだけ故人の思い出をきれいに遺しておきたいという場合は、事前にその旨を伝えておくと良いでしょう。

4-5.担当者が信頼できること

見積もりや相談などの実際のやりとりを通じて、あなた自身が安心して任せようと思える業者を選びましょう。

聞きたいことを聞いた時に、経験の豊富な業者であれば、きちんと答えることができます。
一方、言葉遣いや対応に横柄さやぞんざいな印象を受ける業者は、きっと遺品の扱いも丁寧ではないでしょう。

また、見積もりが一番安かったからという理由だけで業者を選び、作業を始めてからの追加請求のトラブルが起こるケースも、残念ながらよくあります。

賃貸住宅の管理者からの紹介で決めるケースも多いですが、その場合でも、事前にきちんと担当者と話をして、あなた自身が納得できる業者かどうか、判断することをおすすめします。

丁寧な探索で遺品から貴重品を見つけ出す

もしあなたが孤独死したご家族の遺品整理をお考えであれば、特殊清掃の専門家集団である株式会社リスクベネフィットにまずはご相談ください。

株式会社リスクベネフィットは、全国の特殊清掃業者をつなぐ業界最大手の専門家集団です。
特殊清掃における以下のような強みを持っています。

  • 過去8,000件以上の豊富な実績
  • 自社特許技術で完全消臭が実現可能
  • 清掃中も清掃後も臭いの視覚化を実現
  • 国際機関(WHO・CDC)の認定を受けた、新型コロナウィルスにも対応した唯一の除菌工法

清掃時には、特殊光を用いて臭いの発生源である体液残りを確認しながらの清掃を繰り返すほか、清掃後にも専用の機械を使って数値化して提示することができます。

これは、賃貸住宅の原状回復を求められた場合にも、管理者に提出できる唯一のエビデンス(証拠)となるものです。
リスクベネフィットなら、業界最高水準の完全消臭を実現します。

遺品整理においては、ゴミを片付けるのではなく、徹底して貴重品を探す姿勢をとっております。

安心の少人数で丁寧に遺品整理をするため、遺族様の「近隣の方にできるだけ迷惑をかけたくない」「もしも残せるなら残して欲しい遺品がある」というお気持ちに、高い作業品質で応えられます。

5.まとめ

今回は、孤独死の現場の遺品整理について解説してきました。

孤独死があった場合の遺品整理では、基本的にまず現場の特殊清掃を行い、それから遺品整理を行うことになります。

孤独死があった場合の、遺品整理までの流れをもう一度確認しておきましょう。

孤独死の連絡から遺品整理までの流れ

●遺体発見から数日以内

1.警察

  • 遺体の回収
  • 身元の確認
  • 現場の検証
  • 遺体の検視

2.警察から遺族への連絡

3.遺族

  • 葬儀社の手配
  • 特殊清掃業者の手配
  • 遺体の引き取り
  • 死亡届の提出
  • 火葬
  • 葬儀

4.入室許可

5.遺族

  • 特殊清掃
    簡易清掃
    遺品整理
    徹底清掃

警察からの孤独死の連絡を受けてから遺品整理まで、特に賃貸住宅の場合では、ゆっくりと考える時間はほとんど与えられません。平常心ではいられず、パニック状態で何をしていいか分からなくなってしまうのも無理はないでしょう。

この記事を参考に、ひとつひとつ注意するべきことを確認しながら、落ち着いて遺品整理までの手続きを進められることを願っています。