孤独死があったマンションは売却できる?その方法、価格目安などを解説

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孤独死があったマンションは売却できる?その方法、価格目安などを解説

「親が孤独死したマンションを相続したけれど、売却することはできる?」
「売却するならいくらくらいで売れる? 少しでも高く売るにはどうしたらいい?」

そんな疑問や悩みをもっている方も多いのではないでしょうか。

結論からいえば、孤独死があったマンションでも売却できます

ただ、

  • 孤独死があったことを、不動産会社や買主側に告知する義務がある(自然死ですぐに発見された場合を除く)
  • 売却価格が1~5割安くなる
  • 売却のために、特殊清掃やリフォームが必要

など、通常のマンション売却とは異なる点がいくつかあるので要注意です。

特に、孤独死があったことを隠して売却すると、後でその事実が買主に知られた際に、高額の損害賠償を請求される恐れもあるのです。

そこでこの記事では、孤独死があったマンションを売却する際に知っておくべきことをまとめました。

まず最初に、

  • 孤独死のあったマンションは、他のマンションとどう違うのか

をくわしく説明します。

それを踏まえた上で、

  • 孤独死のあったマンションの売却方法
  • 売却前にすべきこととその費用

について解説していきます。

最後まで読めば、孤独死があったマンションをどのように売却すればいいかがわかるはずです。
この記事で、あなたがマンションを無事に売却できるよう願っています。

1. 孤独死のあったマンションは他のマンションとどう違う?

孤独死があった物件は、不動産という観点からみるといわゆる「事故物件」にあたる可能性があります。

事故物件とは、「心理的瑕疵」がある物件、つまり、「この物件には住みたくない、買いたくない」と感じさせる要因がある不動産のことです。

たとえば、

  • 過去にその物件の中で、事件や事故で人が亡くなった
  • 過去にその物件の中で自殺や殺人があった
  • 過去にその物件の周辺で事件や事故、火事があった
  • その物件の近所に、ごみ焼却場、暴力団事務所、墓地など「嫌悪施設」がある

という場合は、心理的瑕疵にあたると考えていいでしょう。

心理的瑕疵のある物件=事故物件は、売買の際に「買いたくない」と感じる人が多いため、売却しにくくなったり、売却価格が下がってしまうのです。

ただ、孤独死があったマンションに関しては、その状況により事故物件にあたる場合とあたらない場合があります
そこでまず、孤独死と事故物件についてくわしく知っておきましょう。

1-1. 自然死は問題なし、自殺や事件なら「事故物件」になる

孤独死とは、ひとり暮らしの人が誰にも看取られずに亡くなって、後で発見された状態をいいます。

そのため、ひと口に「孤独死」といっても、死因はさまざまです。

一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会の「第5回孤独死現状レポート」によると、孤独死の死因は以下のようになっているそうです。

これを見ると、孤独死といっても「病死=自然死」が6割程度を占めていることがわかります。

そして一般的には、「病死=自然死」があった物件は「事故物件」にあたらないとされています。
というのも、人はかならずいつか亡くなるもので、その死因が病気であるなら特に何も問題がないと考えられるからです。

一方、自殺をはじめとした自然死以外の孤独死は「心理的瑕疵」にあたるとされます。
つまり、同じ「孤独死」があったマンションでも、

  • 死因が病気=自然死であれば事故物件ではない
  • 死因が自殺、または事故死や殺人、その他不審死であれば事故物件扱いになる

と分けられるというわけです。

1-2. 発見までに時間がかかると「事故物件」になる

もうひとつ、孤独死が事故物件になるかならないかの分かれ目になるのが「発見までの時間」です。

孤独死は、すぐに発見されれば物件自体に大きな影響は生じません。
が、なかなか発見されずに何日も経ってしまうと、遺体が腐敗して床や壁に汚れやにおいがしみついてしまいます
虫が発生することもあり、建物が傷む「物理的瑕疵」が生じるのです。

そうなると、死因が自然死か自殺かにかかわらず、その物件は「事故物件」になります。

部屋を原状回復するために、いわゆる「特殊清掃」を行って、見た目には何も問題ない状態にすることはできますが、「腐敗した遺体があった」という事実は心理的瑕疵として残るからです。

つまり、孤独死と事故物件の関係をまとめると、

死因発見までの時間事故物件かどうか
自然死(病死)すぐ発見事故物件ではない
 日数が経って発見事故物件
自殺、事故死、殺人、不審死すぐ発見事故物件
 日数が経って発見事故物件

ただし、この「発見までの時間」は何日が境い目になるのか、明確に定義されていません。
遺体の腐敗状態やそれによる物件のダメージは、「〇日以内なら問題ない/〇日以上経つと問題あり」と一概に日数で判断することはできず、個別の状況によるからです。

たとえば病死で4日後に発見された孤独死が、心理的瑕疵にあたらないと判断された判例もあります。

【判例】平成19年3月9日 東京地裁

物件:マンション(賃借人:法人・借上社宅) 賃料:月9万8000円

事案:
賃借人の従業員が建物内で脳溢血により死亡しているのが、死亡4日後に発見された。
賃借人は賃貸人より事故現場であるトイレの改修費用54万円余の請求を受けこれを支払った。
その後、賃貸人は、本件建物が1000万円の価値下落の損害を負ったとして内金500万円、賃借人は賃貸期間満了まで借りることを応諾したとして未払いとなっている賃料87万円余、計587万円余を請求した。
賃借人は、賃貸人の請求を全て争うとともに、賃貸人が原状回復工事の代金と相殺したとする敷金19万円6000円の返還を求めた。

裁判所の判断:
下記の通り判示し、賃貸人の請求を棄却し、賃借人の敷金全額の返還請求を認容した。
・ 借家であっても人間の生活の本拠である以上、老衰や病気等による自然死は、当然に予想されるところであり、借家での自然死につき当然に賃借人に債務不履行責任や不法行為責任を問うことはできない。
 また、賃貸人・賃借人間で、期間満了まで賃借する合意の成立は認められず、賃借人の賃貸借契約の中途解除が賃貸人主張の権利の濫用とも評価できない。
・ 賃貸人より、経年劣化以上に賃借人の使用による損傷等・損害額の立証がされておらず、原状回復請求権の具体的な金額認定ができないことから、賃借人の敷金返還請求には理由がある。
(賃貸人が控訴したが、その後、賃借人が和解金10万円を支払うことで和解。)

出典:「続・心理的瑕疵に関する裁判例について」
一般財団法人 不動産適正取引推進機構の機関誌「RETIO」112号(2019年)

実は2021年現在、国土交通省がこの心理的瑕疵について、「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取扱いに関するガイドライン(案)」を発表しました。
まだ案の段階で、孤独死の発見までの日数に関する定義は含まれていませんが、今後内容が定まれば、事故物件の判別はもっと明確になるでしょう。

1-3. 事故物件は告知義務がある

さて、孤独死のあったマンションが「事故物件」に該当する場合、重要なのは、物件を売買・賃貸する際にはその事実を相手に告知しなければならないということです。

「そんなことを伝えたら、買い手(または借り手)がつかないだろうから伝えたくない」
「言わずに売っても(貸しても)バレないんじゃないか」
と考えるかもしれませんが、それは不可能です。

まず、告知は義務なので、事故物件であることを隠して売買・賃貸すると、それがわかった時点で損害賠償をしなければならなくなる恐れがあります。
また、事実を隠そうとしても、近所の住民などから情報がもれる可能性は高いのです。

事故物件を売買する際には、変に隠そうとせず、不動産会社にも買い手にも正直に事実を話してください

ちなみに、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取扱いに関するガイドライン(案)」では、賃貸の場合はこの告知義務があるのは「事案の発生から概ね3年間」としています。
たとえば、孤独死が発生してから3年経てば、その事実を告知せずに賃貸に出すことができるわけです。

が、売買の場合は、心理的瑕疵による損害額が大きいため、告知義務の期限を定めていません
つまり、分譲マンションで自然死以外の孤独死があった場合は、何年経っても売買の際にその事実を告げなければいけない、というわけです。

1-4. 事故物件は売却価格が1~5割程度安くなる

心理的瑕疵のある事故物件に、自ら進んで住みたいという人は少ないですよね。

そのため、事故物件の売却価格(または賃貸料)は、相場よりも下がってしまいます
どの程度安くなるかは、孤独死の状況や物件の条件によります。

たとえば、亡くなってすぐ発見され、部屋には目立った汚れやにおいもなかった場合は、1割程度の割引で売れる可能性があるでしょう。
一方で、自殺だと3割前後殺人などの特に忌避感が強い死因であれば5割程度も安くなってしまう恐れがあります。

これについてもケースによって価格は異なりますので、売買の際には事故物件に強い不動産会社に相談してみましょう。

2. 孤独死のあったマンションの売却方法

孤独死があったマンションは、その死因によって価格が大幅に下がるリスクがあることがわかりましたよね。
とはいえ、売主としては少しでもいい条件で売却したいものです。
そこで、売却する2つの方法をお教えしましょう。

2-1. 仲介業者を通して売却する

まず、孤独死があったマンションも、一般的な不動産売買と同様、仲介業者を通して売却することは可能です。
特に、事故物件にあたらない、自然死ですぐ発見されたケースなら、価格は少し下がるかもしれませんが、通常の売買方法で売却できます。

その場合は、まず不動産会社に物件を査定してもらいます。
このとき、孤独死があったことを正直に話し、告知義務を果たしてください。

少しでもいい条件で売却するには、孤独死物件、事故物件に強い、売買実績が豊富な業者を探しましょう。
複数の不動産会社に相談に行き、その対応と査定を比較して、どこに任せるか決定するといいでしょう。

仲介業者を通しての売買は、次項で解説する“不動産会社に買い取ってもらう”方法よりも、高額で売れる可能性があります。
ただ、買い手があらわれなければいつまでも売れないというデメリットもあります。

それを踏まえると、この方法での売却は、「少しでも高く売りたい」人には向いていて、「少しでも早く売りたい」という人にはあまり向かないといえそうです。

2-2. 事故物件を扱う不動産会社に買い取ってもらう

もうひとつの方法は、事故物件の売買を扱っている不動産会社に買取してもらう、というものです。
特に、事故物件や訳あり物件に特化して買取を行っている業者があるので、利用するのもひとつの手でしょう。

前項で説明した仲介だと、買い手がなかなかつかないという恐れもありますが、不動産会社自身が買い取ってくれる場合は、物件をすぐに現金化できるのがメリットです。

ただ、売却価格は仲介よりも安くなる傾向があります。
事故物件ではない通常の物件と比較すると、3~5割安くしか買い取ってもらえないかもしれません。
少しでも高く売りたければ、複数の業者に見積もってもらうといいでしょう。

買取は、「安くてもいいので、できるだけ早く売りたい」という人向けの売却方法です。
「時間はかかっても、なるべく高く売りたい」という場合は、やはり仲介業者に頼んでみる方がよいでしょう。

3. 売却前にすべきこととその費用

孤独死があったマンションは、そのまま売りに出してもなかなか売れません。
少しでもいい条件で売却したければ、以下のことを行いましょう。

3-1. 清掃・特殊清掃

まず、マンションの中をきれいにして、孤独死の痕跡を消し去る必要があります。

自然死ですぐ発見された場合であれば、一般的なハウスクリーニングでもいいかもしれませんが、

  • 消臭
  • 壁紙の張り替え
  • 床材の交換

などは行っておきたいところです。

それ以外の、事故物件になってしまったマンションでは、「特殊清掃」が必要になります。
特殊清掃とは、孤独死があった部屋をはじめ、事故や事件の現場、ゴミ屋敷などを清掃することです。
通常のハウスクリーニングでは絶対にとれない「におい」「床や壁にしみついた汚れ」などを、特殊な技術で消し去ることができます。

特殊清掃をするには、専門業者に依頼します。
ただ、費用は通常のハウスクリーニングよりも高額になります。

前出の一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会「第5回孤独死現状レポート」によると、

  • 原状回復費用の平均:38万1,122円
  • 残置物処理(遺品整理)費用の平均:22万661円

となっています。
トータルで60万円くらいはかかるわけです。
もし汚れがあまりにひどく、床をすべてはがす必要があるなど、大々的な工事が必要になれば、費用はもっと跳ね上がります。
上記のレポートでは、原状回復費用だけで最高400万円以上かかったケースもあったそうです。

実際の費用は、「間取り別の費用+作業内容別の費用」で計算されることが多いようです。
ちなみに弊社「リスクベネフィット」の費用は、以下の通りですので参考にしてください。

【間取り別の清掃費用】

1R45,000円~
1DK60,000円~
1LDK80,000円~
2DK110,000円~
3DK160,000円~
3LDK180,000円~

【作業内容別の清掃費用】

脱衣所・トイレの作業

便座脱着作業9,800
床下洗浄コーティング35,000
床の切断作業35,000
洗面所の撤去15,000
トイレのハウスクリーニング9,800

お風呂の作業

浴槽の清掃:水が張ってある状態100,000
浴槽の清掃:水がない状態80,000
浴槽の消臭作業30,000
浴槽の消毒作業15,000
お風呂のハウスクリーニング9,800

室内の作業

床の切断作業35,000
オゾン燻蒸30,000円~
特殊コーティング1箇所:5,000
ハウスクリーニング:キッチンセット15,000
ハウスクリーニング:窓1箇所:5,000

3-2. リフォーム

もし大々的な特殊清掃が必要であれば、思い切ってリフォームしてしまうのも、売却のためには有効です。
壁紙、床、天井を新しくして、キッチンや浴室などの設備を入れ替えるフルリフォームの場合、300万円以内で収めることも可能です。

新築同様にリフォームされた物件が、相場よりも割引価格で購入できるとなれば、そのメリットが事故物件のデメリットを上回っていると感じる買い手が現れる可能性が上がります。
不動産会社に、「リフォームすればいくらで売れそうか」など相談してみてもいいでしょう。

4. よくある質問

ここまで、孤独死があったマンションの売却について、いろいろな視点から説明してきました。
が、ほかにも気になることや疑問が残っている人もいるのではないでしょうか?
そこで、孤独死とマンション売却について、よくある質問に答えていきましょう。

4-1. 特殊清掃をせずにそのまま売却する方法はないか?

事故物件になってしまったマンションを相続した方の中には、「特殊清掃のための費用が出せないので、そのまま売却したい」と希望するケースもあるでしょう。

前述したように、もちろん特殊清掃やリフォームをしてから売却するのが理想です。
が、事故物件専門の買取業者の中には、汚れたままの物件でも買い取ってくれるところがあります
そういう業者を探して売却することも可能です。

ただ、価格は特殊清掃済みの物件よりも安くなってしまうでしょう。
少しでも高く売却したければ、何社かに査定をしてもらって比較するのがおすすめです。

4-2. 孤独死があったことを告知せずに売却したらどうなる?

事故物件には告知義務があることは前述しました。
それでも、「少しでも高く売るために、事故物件だと言わずに売ってしまいたい」と考える人はいます。
もしそうした場合、どうなるのでしょうか?

あとから事故物件であったことが買い手に知られた場合は、損害賠償を請求されるリスクがあります。
隠していても、近所のうわさになったり、事故物件情報を公開するサイト「大島てる」などで検索されてしまったりと、買い手に知られる可能性はとても高いのです。

一般財団法人 不動産適正取引推進機構の機関誌「RETIO」112号(2019年)には、「続・心理的瑕疵に関する裁判例について」という記事があり、事故物件に関するさまざまな判例がわかりやすくまとまっています。

その中には、中古マンションで自殺があったことを知らずに購入した人が、あとでその事実を知って、契約解除と違約金を請求した事例が挙げられています。
その結果、裁判所は契約解除と違約金640万円の支払い、手付金500万円の返還を認め、売主が700万円を支払うことで和解しました。
ほかにも、心理的瑕疵による損害賠償として、数千万円を請求された事例などもあります。
このような多額の支払いを求められるリスクを避けるためには、告知義務に従って正直に事実を告げるしかないのです。

5. 特殊清掃は信頼できる専門家集団にご依頼を

もしあなたが、孤独死のあったマンションを売却したいと考えているなら、特殊清掃は専門家集団である株式会社リスクベネフィットにご相談ください。

株式会社リスクベネフィットは、全国の特殊清掃業者をつなぐ業界最大手の専門家集団です。

特殊清掃における以下のような強みを持っています。

  • 過去8,000件以上の豊富な実績
  • 孤独死清掃に必須の【公的許認可取得】
  • 自社特許技術で完全消臭が実現可能
  • 清掃中も清掃後も臭いの視覚化を実現
  • 国際機関(WHO・CDC)の認定を受けた、新型コロナウィルスにも対応した唯一の除菌工法
  • 特殊清掃業界初のローン支払いが可能

リスクベネフィットが特に自信を持っているのは、業界最高水準の完全消臭技術です。
清掃時には、特殊光を用いて臭いの発生源である体液残りを確認しながらの清掃を繰り返すほか、清掃後にも専用の機械を使って数値化して提示することができます。
これにより、事故物件であることを不動産会社や買い主に説明する際に、マンションが完全に消臭されていることの証明となります。

遺品整理、ゴミ屋敷清掃などもお請けしていますので、ぜひご相談ください。

6. まとめ

いかがでしたか?
孤独死があったマンション売却について、知りたいことがわかったかと思います。
では最後に、記事の要点をまとめておきましょう。

孤独死のあったマンションでも売却できる

売却方法

  • 少しでも高く売りたければ、仲介業者を通して売却する
  • 早く売りたければ、事故物件専門の不動産会社に買取してもらう

売却前には、特殊清掃やリフォームをする

以上を踏まえて、あなたがマンションを無事に売却できるよう願っています。