火災後の現場は有害物質が残っている|健康被害と除去方法を解説

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火災後の現場は有害物質が残っている|健康被害と除去方法を解説

一酸化炭素や、アスベスト、ダイオキシン…

火災が起きたときに発生する有害物質というと、このような名前が浮かぶのではないでしょうか。

火災が発生しだけど消火できた、ボヤ程度で済んだ。けれど火災が起きた現場で生活を続けることを不安に思う方もいるかと思います。

「火災後の発生現場って、有害物質があるのかな」
「火がおさまったあとでも、火災現場に入ったら健康に悪いものを体内に入れてしまうんじゃないか」

と、心配している方も多いのではないでしょうか。

実際に、火災によって発生する有害物質は複数あります。

火災時に発生する煙に含まれる有害物質と、火がおさまってからも火災現場に残っている有害物質の2つに分けられます。

◆火災直後に残っている有害物質

  • 一酸化炭素
  • シアン化水素
  • 多環式芳香族炭化水素

◆消火されても、火災後にしばらく残っている有害物質

  • アスベスト
  • ダイオキシン

こういった有害物質が残っている可能性のある火災現場に足を踏み入れたり、生活を続けてしまうと、有害物質が体の中に入り、健康に被害を及ぼす可能性があります。

この記事では、火災後に残っている有害物質と、それを体内に入れることで引き起こしてしまう健康被害を具体的に解説します。

その危険性が理解できれば、有害物質の除去をする必要があることがわかります。でも、有害物質の除去はどうやって行うの?と疑問に思うでしょう。

結論は、火災現場清掃業者に依頼するのが安心です。

でも、火災現場業者ってどうやって選ぶの?という方のために、記事の後半では、火災現場清掃業者を選ぶ際におさえておくべきポイントも2つご紹介します。

  • 火災直後の有害物質を分解してくれる
  • ダイオキシン濃度の測定をしてくれる

この記事を読むことで、有害物質の恐ろしさを知り、自分の健康を守るため、できるだけ早く火災後の有害物質を取り除き、安心して生活できるようにしていきましょう。

1.火災直後に残っている有害物質とその健康被害

火災直後の火災現場には、まだ煙が残っていることがあります。火災によって発生する煙には、多数の有害物質が含まれています。主なものは次の3つです。

火災直後に残っている有害物質

  • 一酸化炭素
  • シアン化水素
  • 多環式芳香族炭化水素

一酸化炭素中毒で死んでしまうと言う話もよく耳にする通り、火災直後に残っている可能性のある煙の中に含まれるこれらの有害物質は、体にとってとても悪いものです。

こういった有害物質を、大量に摂取してしまうと、最悪の場合、死に至ることもあります。

これらの有害物質から、具体的にどのような恐ろしい健康被害が起きてしまうのかを見ていきましょう。

1-1.一酸化炭素

1-1-1.一酸化炭素とは

一酸化炭素とは、炭素が燃焼するときに、不完全燃焼が起こり発生する気体です。

通常、炭素が燃焼すると二酸化炭素になりますが、酸素が少ない場合不完全燃焼が起こり、二酸化炭素ではなく一酸化炭素になります。

強い毒性を持った成分で、無味無臭のため、空気中に混ざっていても気づかないという怖さがあります。

炭素が燃えることによって発生するガスなので、火が消されれば、発生自体はおさまります。しかし煙として火災現場に滞留している可能性もあるので、火が消えたあとは完全に安全だとは言い切れません。

1-1-2.一酸化炭素による健康被害

・一酸化炭素中毒

一酸化炭素を吸い込むことによって発生する中毒です。

一酸化炭素が体内に大量に入ることによって、血液の中のヘモグロビンが、酸素を全身へ運ぶ働きができなくなり、 脳細胞に酸素が行き渡らなくなります。

それによって、酸欠になり、そこから次のような症状を引き起こします。

  • 頭痛
  • めまい
  • 嘔吐
  • 呼吸困難
  • 意識障害

吸い込む量や濃度によって様々ですが、濃度の高い一酸化炭素を吸い込んでしまうと、一瞬で昏睡状態になってしまうこともあるくらい、危険な気体です。

次のデータは、消防庁が発表した、平成30年の日本国内の火災による死因別死者発生の状況です。

参考:総務省消防庁 令和元年版 消防白書 附属資料1-1-18 火災による死因別死者発生状況の推移

なんと、住宅火災で亡くなる方の3割が、焼死ではなく、一酸化炭素中毒が原因となっています。

消化された後の火災現場であれば、そこまで濃度の高い煙が残っている事はまれですが、それでも少しでも吸い込んでしまうと、中毒症状が出る可能性がないとは言い切れません。

ですので、火災直後の現場には、できる限り足を踏み入れないようにしましょう

1-2.シアン化水素

1-2-1.シアン化水素とは

シアン化水素とはメタンニトリル、ホルモニトリルなどとも呼ばれる、猛毒の気体の1つです。

火災が発生したときに、カーテンなどが燃えることによって、そのアクリル物質やビニールプラスチックが燃えることによりシアン化水素が発生します。

とても強い猛毒を持っているため、化学兵器や服毒自殺として使用されることもあるほどの有害物質です。

基本的にはアクリル物質などが燃えることによって発生するので、一度消火されれば、シアン化水素はおさえられると考えられますが、火災直後はどういったものが残っているか分からないので、注意が必要です。

1-2-2.シアン化水素による健康被害

・シアン中毒
シアン化水素を大量に吸い込むことによって発生する中毒です。具体的な症状は次のようなものがあります。

  • めまい
  • 頭痛
  • 無呼吸
  • 全身痙攣
  • 昏睡

化学兵器としても使われるほどの強い猛毒なので、大量に吸い込むと死に至る危険性が十分にあります。

火が消されたあとの現場にまだシアン化水素が残っているかどうかは状況によりますが、絶対にないとは言い切れません。

1-3.多環式芳香族炭化水素

1-3-1.多環式芳香族炭化水素とは

多環式芳香族炭化水素とは、有機物の不完全燃焼によって発生する有毒固形物です。

人体に有害で、発がん性があり、遺伝子に影響を及ぼす可能性もあるとされています。

発生したら、ススなどの微粒子にくっついて離れません。

揮発性はあまりないので、空気を吸うだけで多環式芳香族炭化水素を吸ってしまうことはあまり考えられませんが、ススにくっつくので、火災現場に残っている可能性があります。

1-3-2.多環式芳香族炭化水素による健康被害

・がん
多環式芳香族炭化水素には発がん性があるとされています。発症する部位は主に、肺がんとなります。

参考:環境保健クライテリア 多環式芳香族炭化水素(PAH)

2.火災後も残っている有害物質とその健康被害

火が消され、煙が出なくなると、煙に含まれる多くの有害物質はおさまります。

しかし、火災後の現場にも、人の体に被害を及ぼす、恐ろしい有害物質があるのです。

火災後に残っている可能性のある有害物質

  • アスベスト
  • ダイオキシン

アスベストやダイオキシンは、ニュースなどでもよく耳にする名前なので、体に悪いものであるというイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし、実際にどれだけ危険なのかを知っておくことで、火災後の有害物質を取り除く行動に移せるようになります。

これらの有害物質の恐ろしさをしっかりと知り、意識を持っておきましょう。

2-1.アスベスト

2-1-1.アスベストとは

アスベストとは、天然の鉱物繊維で、石綿(いしわた)とも呼ばれます。発がん性があり飛び散ったり吸い込んだりすると危険な有害物質です。

とても細い繊維が集まっているような見た目で、その名の通り、わたのように見えます。

その性質から、保温、断熱、防カビ、防音などの効果があり、建物の壁の中などに使用されていましたが、危険性が確認され、2006年に製造禁止となりました。

基本的には、2006年以降に建てられた家であればアスベストの使用はほぼないと言えます。反対に、2006年以前の建物には、アスベストが使用されている可能性があります

特に、1970年から1990年代はアスベスト全盛期だったため、この期間に建てられた建造物には、アスベストが使われている可能性が高いです。

アスベストが使用されている建物で火災が発生すると、建物の外壁が燃え、壁の中に使用されているアスベストが出てきます。

そのアスベストが飛び散り、それに触れてしまったり吸い込んでしまったりすると、重大な健康被害をもたらします

2-1-2.アスベストによる健康被害

アスベストによって引き起こされる健康被害は、3つあります。

・石綿肺

石綿肺とは、肺組織が広範囲に渡って瘢痕化(はんこんか)する病気。アスベストの粉塵を吸い込むことにより発症します。

瘢痕化とは、やけどや傷が完治せず、膨らんだり陥没したり、色素沈着して痕として残ること。それにより肺が固くなり、次のような症状に悩まされることになります。

  • 息切れ
  • 運動能力の低下
  • 重度の息切れや呼吸不全
  • ばち状指
  • 肺性心(心不全の一種)

アスベストが小さく砕かれて粉塵状になっていなければ体内へ吸い込むことはまれですが、火災現場ではアスベストがどのような状態になっているかわかりません。

火災現場へ立ち入ってしまうと、何かしらの形でアスベストを体内へ入れてしまう可能性があります。

参考:MSDマニュアル 家庭版 石綿肺(アスベスト症)

・肺がん

アスベストにさらされている期間が長いと、肺がんになるリスクも高まると言われています。

肺がんは、アスベストにさらされることに加え、タバコを吸っているとさらにその発症率が高いと言われていますが、具体的にどれくらいの量や期間、アスベストにさらされているとがんになるかはまだ証明されていません。

ですが、アスベストの恐ろしさは、その潜伏期間です。

アスベストにさらされてから、がんを発症するまでの潜伏期間は、平均で30〜40年と言われています。

火災後に軽い気持ちで火災現場に立ち寄り、そのあとすぐに健康被害が起きなければ「なんだ、大丈夫だったじゃん」と思ってしまうかもしれませんが、その恐ろしさは数十年後にやってくるかもしれません。

参考:独立行政法人 環境再生保全機構 アスベスト(石綿)とは?

・中皮種

人間の内臓は膜に覆われており、その表面を中皮と言います。この中皮の細胞から発生する悪性の腫瘍のことを、中皮腫と言います。

具体的には次のような症状が表れます。

  • 胸痛
  • せき
  • 大量の胸水による呼吸困難や胸部圧迫感
  • 腹水貯留による腹部膨満感(お腹が張った感じ)
  • 腹痛
  • 食欲低下・腹部のしこり

中皮腫の死亡率は近年増えており、2016年までの10年間で3倍にもなっています。これはアスベストが原因とされており、今後もこの数は増えることが予想されています。

参考:独立行政法人 環境再生保全機構 アスベスト(石綿)健康被害の救済

2-2.ダイオキシン

2-2-1.ダイオキシンとは

ダイオキシンといえば、燃えないゴミを燃やすことで発生する有毒のガス、というイメージがある方が多いのではないでしょうか。

ダイオキシンは、単一の物質ではなくいくつかの物質の総称で、それぞれ特性が異なります。発がん性があるほか、生殖や免疫、神経に対しても毒性があるとされています。

ダイオキシンは、塩素源と炭素源が空気中で不完全燃焼する(燃え切らずにくすぶった状態になる)ことで発生します。

塩素源とは、塩やしょうゆに含まれている他、塩化ビニールにも含まれており、塩化ビニールとは次のようなものに使用されています。

  • おもちゃ
  • 合皮
  • ラップ
  • ビニール系の床材
  • シャンプーなどのボトル

上記の通り、家にある身近なものが塩化ビニールを含んでいるので、火災後のダイオキシン発生につながる可能性があります。

そのダイオキシンを、吸い込みもしくは、皮膚から吸収してしまうと、大変危険です。

ダイオキシンは、人間のつくり出した化学物質の中で最も強い毒性を持つとも言われています。

非常に危険なため、ダイオキシンが発生している可能性のあるエリアへは、特別な防護服を着て立ち入ることが必要です。

参考:埼玉県 環境化学国際センター 「ダイオキシン」ってどんな物質?

2-2-2.ダイオキシンによる健康被害

ダイオキシンは、 発がん性があるほか、生殖や免疫、神経に対しても毒性があるとされています。

しかし、発がん性以外のところは、動物実験での証明であり、人体に対しても同じような影響があるかどうかはまだ証明されてはいません。

・がん

ダイオキシンによる健康被害が認められているのは、その発がん性です。主に肺がんになるリスクがあるとされています。

・甲状腺機能の低下

甲状腺とは、のどぼとけの下にある臓器で、体全体の新陳代謝を促進する働きを持つ甲状腺ホルモンを分泌しています。体の成長を促進したり、エネルギーを作ったりします。

この機能が低下してしまうと、次のような症状が現れます。

  • 無気力
  • 疲労感
  • 動作緩慢
  • 記憶力低下
  • 便秘

・生殖器官の重量や精子形成の減少

ダイオキシンの影響によって、生殖器官の重量が低下したり、たくさんの精子を作ることができなくなってしまう可能性もあります。

免疫機能低下

免疫機能の低下といった影響もあると考えられます。
免疫機能が低下すると、外から入ってくる菌に抵抗することができなくなり、感染症などに感染しやすくなります。

参考:関係省庁共通パンフレット ダイオキシン類

3.火災後の有害物質は業者に依頼して必ず取り除こう

火災現場には、火災直後も時間が経った後も、体に被害を及ぼす可能性のある有害物質があることがわかりました。

そのため、火災後の現場の有害物質はできるだけ早く除去するべきです。それでは、火災後の清掃や対応はどのしたらよいのでしょうか。

火災後の有害物質を取り除くなら、火災現場清掃業者へ相談するのがベストです。

火災現場清掃業者は、火災現場のプロであり、正しい知識と、有害物質に対応できる特別服や機材を持っています。

火災現場清掃業者を探すときは、次の2つのポイントをおさえておきましょう。

  • 火災直後の有害物質を分解してくれる
  • ダイオキシン濃度の測定をしてくれる

この2つのポイントをきちんと対応してくれる業者に頼めば、火災後の有害物質を取り除き、その後安心して火災が起きた場所での生活や仕事を続けることができるようになります。

3-1.火災直後の有害物質を分解してくれる

前に説明した通り、火災直後の煙には多くの有害物質が含まれています。

消火されれば、その内の大部分はおさまると思われますが、どれだけの煙が火災直後の現場に残っているかはわかりません。

こういった火災現場で作業をするのは、次の2つのリスクがあります。

  • 業者の作業員にとって健康被害のリスクがある
  • 現場を出入りする作業員の服についた有害物質が外に持ち出されてしまう

こういった危険を冒さないため、火災直後の有害物質を分解してくれる作業を行う業者を選びましょう。

一般的な業者は、火災から時間がたっても残っている可能性のあるアスベストやダイオキシンなどの有害物質の除去はしてくれますが、火災直後に発生している可能性のある一酸化炭素などの有害物質を除去してくれる業者は限られています。

【火災直後の有害物質を分解してくれる業者か判断するポイント】

  • 火災直後の有害物質を分解する作業が、作業工程に含まれているかをホームページで確認する
  • ホームページに記載がない場合、問い合わせて確認してみる

3-2.ダイオキシン濃度の測定をしてくれる

火災清掃現場業者は業者の中には、清掃やすべての作業が終わった後に、ダイオキシンの濃度を測定してくれるサービスがあります。

建物の中のダイオキシンの濃度を専用の装置で測り、人が生活できるレベルになっているかを判断します。

有害物質を取り除いた、と口で言っても、目に見えるのものではないので、本当に取り除かれているか不安になることもあるかと思います。

しかし、実際に数値としてダイオキシンのレベルが判断できれば、その後生活するにも安心して生活を続けることができるようになります。

【ダイオキシン濃度の測定をしてくれる業者か判断するポイント】

  • ダイオキシン濃度の測定作業が、作業工程に含まれているかをホームページで確認する
  • ホームページに記載がない場合、問い合わせて確認してみる

4.火災後の有害物質除去ならリスクベネフィットにおまかせください

火災現場の有害物質除去は、 火災現場清掃に多くの実績を持つリスクベネフィットへおまかせください!

住宅火災の火災現場の消臭や解体はもちろん、ボヤ程度の火災から、大規模な工場の火災まで、幅広く対応しております。

火災直後の有害物質の分解も、清掃が終わった後のダイオキシン濃度の測定ももちろん行っております。

リスクベネフィットの初期有害物質分解

1.シャワールーム設置
火災家屋には毒性の強い煙が残っていることがあります。
そのため、火災現場へはこのシャワールームを通って出入りすることで外へ有害物質を持ち出しません。

2.建物内部密閉作業
ダイオキシン分解作業を効率よく行うため、建物を密封します。

3.初期有害物質分解作業
ダイオキシン分解装置を使い、オゾンガスを発生させます。 これにより、ダイオキシン濃度を一時的に下げることで、その後の作業ができる状態にします

リスクベネフィットのダイオキシン濃度測定

最終の状態を測定し、人が住める状況か判断いたします。
必要であれば「検査結果報告書」の提出も可能です。 また、環境基準に対し、適合を認めた認定書もお渡しいたします。

火災現場の清掃の全体の流れと工程表については、
リスクベネフィットの火災現場復旧、消臭サービスについて」からご確認ください。

お客様が有害物質に触れることで健康な被害を負わないよう、弊社が責任を持って対応させていただきます。

お問い合わせは、フリーダイヤルもしくはメールフォームにて受け付けております。

5.まとめ

火災現場には、火災直後に残っている可能性のある有害物質と、火災後から時間がたっても残っている有害物質があります。

火災直後に残っている有害物質

  • 一酸化炭素
  • シアン化水素
  • 多環式芳香族炭化水素

消火されても火災後に残り続ける有害物質

  • アスベスト
  • ダイオキシン

こういった有害物質は、人間の健康に被害を及ぼす可能性もあるので大変危険です。できるだけ早く有害物質を取り除きましょう。

火災後の清掃や対応、消臭は、プロの火災現場清掃業者に頼むのが安心です。 プロに頼む場合、次の2つのポイントをおさえておきましょう。

火災現場清掃業者を探すときにおさえるポイント

  • 火災直後の有害物質を分解してくれる
  • ダイオキシン濃度の測定をしてくれる

この記事を読んで、火災後に現場に残る有害物質について理解し、あなたの健康が守られ、スムーズに火災現場清掃業者に依頼することで、できるだけ早く元の生活が取り戻せることを心より願っています。