「風呂場で異臭がする。自分で対策をしてみたが解消できない。」
「風呂場の異臭が再発を繰り返す。市販の商品を使って対策もしているのにどうしてスッキリ消えないんだろう。」
と悩んでいませんか?
風呂場は毎日使う場所だしリラックスして過ごす場所なのに、異臭がすると不快ですよね。この記事を読んでいるあなたは、一刻も早く自力で異臭を解消することを望んでいると思います。
確かに風呂場には異臭が発生しやすい箇所が多く、手が届きにくい場所もたくさんあります。なのでどこから異臭が発生しているのか分かりにくい場合もありますが、異臭の原因のほとんどがカビや雑菌によるヌメリなので、異臭の発生源を特定して、手順通りに対処すれば作業自体はそれほど難しいものではないので大丈夫ですよ。
Contents
1. 風呂場で異臭が発生する原因箇所8つ

風呂場の異臭を解消するためには、異臭の発生場所を特定し原因を理解することが必要です。
風呂場で異臭がするということは、どこかにカビや雑菌によるヌメリや汚れが異常に溜まっているということなので、そこを徹底的に掃除する必要があるからです。闇雲に風呂場全体を掃除しても異臭解消には意味がありません。
風呂場の異臭の発生場所を特定して、原因を理解して掃除をはじめましょう。
それでは風呂場で異臭が発生する場所は、どんな場所があるのでしょうか。風呂場の異臭の原因は、大きく分けて8つあります。
- 排水口
- 風呂釜
- 床
- 壁
- 換気扇
- 風呂エプロン
- 風呂場に置いてあるもの
- 設備自体も問題
発生場所別に異臭の特徴、確認のポイントも合わせて解説するので、自分の自宅の風呂場のどこにどんな原因で異臭が発生しているのかを突き止めてみてください。
1−1. 排水口
排水口は異臭が発生しやすく範囲も広いので、ヘアキャッチャー・排水トラップ・排水管の3つに分けて解説します。
1-1-1.ヘアキャッチャー
ヘアキャッチャーは、排水口の入り口にある髪の毛やゴミが溜まる場所です。
ここには髪の毛のほか、石鹸カスや体の垢など様々な汚れが溜まり、数時間放置しただけでも雑菌やヌメリ、カビが繁殖します。
【異臭の原因】
- 髪の毛・体毛
- 石鹸カス
- 皮脂
- それらによる雑菌・カビ
【異臭の特徴】
- 硫黄のような匂い
- ドブのような匂い
【確認ポイント】
- ヘアキャッチャーの裏に汚れが付着していないか
- ヘアキャッチャーの網目に汚れが溜まっていないか
1-1-2.排水トラップ

排水トラップとは、ヘアキャッチャーの下の部分の水が溜まっているところで、排水管や下水の悪臭が屋内に侵入してこないようにする役割を果たしています。形状はメーカーや仕様によって様々ですが、どの排水トラップも必ず水が溜まるようになっています。
排水トラップのパーツは、メーカーによって分解できる箇所や構造が異なるので、取扱説明書などを確認してみてくださいね。
排水トラップに水が十分に貯まらない場合は排水トラップの異常が考えられ、それが異臭の原因かもしれません。メーカーなど専門家に問い合わせることをおすすめします。
【異臭の原因】
- 石鹸カス
- 皮脂
- 尿
- 風呂湯の雑菌
- ヘアキャッチャーの網目より小さいゴミ
- 雑菌によるヌメリやゲル状の塊
【異臭の特徴】
- 硫黄のような匂い
- ドブのような匂い
【確認ポイント】
- 排水トラップのパーツ
- 排水トラップ底側面
- 溜まっている水は透明または半透明か
- ゲル状の汚れが溜まっていないか
1-1-3.排水管
風呂場の排水管の臭いは通常、排水トラップが正常に作用している限り風呂場まで上がってくることはありません。しかし、配管が異常に汚れていたり、排水トラップに不具合があると異臭が風呂場へ流れてきます。
ヘアキャッチャーと排水トラップをきれいし、排水トラップに十分水が溜まっているのにもかかわらず排水口から異臭がする場合は、排水管が異臭の原因と考えられます。
【異臭の原因】
- ヘアキャッチャーや排水トラップで繁殖した雑菌やヌメリ
- 皮脂・垢
- 石鹸カス
- 尿
- 風呂湯の雑菌
- ヘアキャッチャーの網目より小さいゴミ
- 風呂場で出るあらゆる汚水による雑菌の繁殖・ヌメリ・腐敗
【異臭の特徴】
- 硫黄のような匂い
- ドブのような匂い
【確認ポイント】
- ヘアキャッチャーと排水トラップをきれいにしても排水口から異臭がするか
- シャワーで大量に水を流してスムーズに流れるか
1−2. 風呂釜
風呂釜とは、追い焚きやお湯張りを行ってくれる装置のことです。自宅の浴槽を確認してみてください。浴槽に1つまたは2つ穴がありますよね。1つしか穴がない場合は、その穴が風呂釜の出口と入り口両方の機能を果たしています。穴が2つある場合は、一つが風呂釜の入り口でもう一つが風呂釜の出口です。
風呂釜にはどんな機能があるのでしょうか。
- 穴からお湯を出して浴槽に湯を張る機能
- 穴から浴槽内のお湯を吸い込んで風呂釜内で再加熱して浴槽に戻す機能
以上がどの風呂釜にも付いている主な機能です。では、どうして風呂釜は時に異臭を発生させるほど汚れるのでしょうか。
風呂釜が汚れる1番の原因は、浴槽から吸い込んだお湯にあります。風呂釜は浴槽内のお湯を取り込んで風呂釜内で循環させています。浴槽のお湯を抜いたからといって風呂釜内の風呂湯はなるわけではなく、内部に留まります。
浴槽のお湯はとても汚いです。汚れたお湯は配管内で菌を繁殖させますし、皮脂などの汚れは配管に付着します。特に大腸菌・サルモネラ菌といった細菌は皮脂などを餌にしてどんどん繁殖し、結果として配管にドロドロした汚れが出たり異臭が発生したりするのです。
また風呂釜を使っていない期間があると、風呂釜内部が循環しないので汚れがこびりつきやすくなるし、菌も繁殖するので注意が必要です。風呂釜内が異常に汚れていると、お湯を張るときや追い焚きをするときに異臭を感じることがあるので確認してみてください。
【異臭の原因】
- 浴槽のお湯の汚れ
- 皮脂や垢
- 尿
- 雑菌や細菌(大腸菌など)
- 水道水のミネラル
【異臭の特徴】
- 生臭いような臭い
- ドブのような臭い
【確認ポイント】
- 浴槽内にコバエが発生していないか
- 鼻を近づけると臭うか
- 風呂釜を使っていない期間が長くないか
- 追い焚きや風呂張りをしたときに臭いがするか
1−3. 床や壁
風呂場の壁や床は目で汚れを確認しやすい場所なので、汚れに気づいたらシャワーをかけるなどして清潔に保っている意識がある方が多いのではないでしょうか。そのためあえて掃除をすることは少なく、異臭の原因ではないと思っている方も多いかもしれません。しかし、床や壁は一見キレイに見えても異臭の原因となっている場合があります。
壁や床には、シャワーで体や頭の汚れを落とす際に石鹸と皮脂が混ざり合い飛び散ります。汚れた浴槽内のお湯をかける場合には、雑菌で汚れたお湯が壁や床に激しく飛び散ることに。また、小さいお子さんが洗い場で排尿してしまったときには、跳ね返りで思いのほか壁や床の隅まで尿が飛び散っています。
特に壁の色が白や淡い色の場合は、それらの飛び散りに気づかず放置してしまうこともあり、そうすると時間の経過とともに酸化して、風呂場に異臭をもたらす原因となるのです。
壁や床は水分が多く入浴後も乾きにくいことから、カビやピンクのヌメリが発生しやすくなり、これらも異臭の原因になります。
【異臭の原因】
- 皮脂・垢
- 石鹸カス
- 使用後の湿気
- 尿の飛び散り
- 風呂湯の雑菌
- 雑菌や汚れの繁殖によるヌメリやカビ
【異臭の特徴】
- モワッとした不快な臭い
- 汗のような臭い
【確認ポイント】
- 照明の下では汚れに気付けないことがあるので、日中壁を隅々まで確認する
(風呂場に窓がない場合は、懐中電灯などを使って確認する)
1−4. 換気扇の汚れやカビ
換気扇は本来嫌な臭いを吸い込んでくれるものですが、換気扇自体に埃が溜まったりカビが生えたりすると風呂全体に埃やカビの胞子を撒き散らして異臭を発生させてしまします。
換気扇は空気ととに埃も吸い込んでいます。フィルターがある換気扇だと、フィルターに湿気を多く含んだほこりが溜まったり、そこにカビが生えたりして異臭の原因となります。フィルターがない場合は換気扇自体がほこりまみれになったりカビが生えたりします。どちらの場合も放置すると換気扇の奥のダクトまでカビが広がるので注意が必要です。
【異臭の原因】
- ほこり
- カビ
【異臭の特徴】
- カビ臭い
- ほこり臭い
【確認ポイント】
- 換気扇を止めて臭いを確認する
- 換気扇自体の汚れを確認する
- 換気扇のフィルターを確認する
1−5. 風呂エプロン内部

風呂エプロンとは浴槽下を保護している浴槽の側面にあるカバーのことで、風呂エプロン内部とは、風呂エプロンの内側である浴槽下のスペースのことです。
風呂エプロンには取り外しができるものとできないものがあり、取り外しができないものは基本的に内部に水分や汚れが侵入することが少なく、汚れにくいと考えていいでしょう。一方エプロンの取り外しができる場合は、水分や汚れがエプロン内部に入るため、雑菌やカビが繁殖します。
風呂場は湿気と雑菌に溢れているため、見えないところ、触れないところであっても菌が繁殖し、カビが生えたりして異臭が発生します。
異臭は徐々に湧き出るイメージで、一気に臭くなると言う感じではありません。なんとなく浴槽周りが臭う場合には、風呂エプロン内部が原因の可能性があります。
【異臭の原因】
- 湿気と浴槽の温度による環境
- カビ
- 風呂湯の雑菌
【異臭の特徴】
- 腐ったような臭い
- カビ臭いにおい
【確認ポイント】
- 風呂エプロン内部の匂いを直接かぐ
- 黒カビが繁殖していないか
- ヌメッた水分が溜まっていないか
1−6. 風呂場に置いてあるもの
シャンプーなどのボトルの底や風呂に設置されている棚、風呂椅子や子供の水遊び用のおもちゃなど、風呂場に常時置いているものはカビやヌメリが発生しやすく異臭の原因になることがあります。
風呂場は湿気や雑菌に溢れているので、普段触れないところや見えないところでもいつの間にかカビが生えていたり汚れていることがあるので注意してみてください。特に低い位置に設置されている棚や水が溜まりやすいところは念入りに確認しましょう。
【異臭の原因】
- 皮脂
- 石鹸カス
- ピンクヌメリ
- ヌメッた水分
- 使用後の湿気
【異臭の特徴】
- 生臭い
- ドブのような臭い
【確認ポイント】
- 置いてあるものを確認する
- 水の溜まりがないか確認する
- 棚や風呂いすなどは裏まで確認する
1−7. 設備自体の問題
排水口・風呂釜・床や壁・換気扇・見えない所の汚れやカビが原因でない場合には、風呂場の設備自体の不具合や老朽化が考えられます。
新築で入居したのに異臭がする場合は、施工不良の場合のあるので、早めにハウスメーカーなどに問い合わせましょう。築年数が古い場合には、ユニットバス自体が古くなっていたり、配管や水道設備自体がダメになっている可能性も考えられます。
どんなに対策をとっても解決しない時にはこのような設備自体の問題も考えられるので、販売元や施工元に問い合わせてみてください。
2.【発生場所別】風呂場の異臭の解消法

異臭の原因が特定できたら、異臭を発生させている汚れや菌を除去することで異臭を解消できます。
ここでは、風呂場の異臭の原因となる場所別に異臭の解消法を紹介します。各場所を掃除するのに必要な掃除用具も合わせて紹介しますので、是非参考にして風呂場の異臭を解消してみてください。
2-1. 排水口
排水口はヘアキャッチャー、排水トラップ、排水管に分けて掃除します。
2-1-1.ヘアキャッチャー
ヘアキャッチャーを排水口から外して掃除をします。
〈用意するもの〉
- スポンジ
- お使いの浴室用中性洗剤
- 新聞紙(なければ口が広いビニール袋)
- 使い古しの歯ブラシ
ヘアキャッチャーの掃除方法は以下の通りです。
〈ヘアキャッチャーの掃除方法〉
- 新聞紙を広げる
- ヘアキャッチャーのゴミ屋髪の毛を捨てる
- 使い古しの歯ブラシを使ってヌメリなど付着している汚れを落とす
※髪の毛やゴミ、ヌメリや汚れを排水口に流さないように新聞紙の上で作業する - ヘアキャッチャーの汚れが大まかに取れたら、新聞紙に包んで捨てる
- 浴室用中性洗剤を使ってスポンジで洗う
- お湯でしっかり洗い流す
ヘアキャッチャーに残っている髪の毛やゴミ、ヌメリや汚れを配管に直接流すのは絶対にやめてください。配管の詰まりや更なる異臭の原因になります。
網目にヌメリが付着していると、完全に取り除くのに思いのほか手間がかかりますが、ヌメリは増殖するので異臭を完全除去するためにも残すことなく掃除をしてください。
2-1-2.排水トラップ
ヘアキャッチャーを外した状態で排水トラップも掃除しましょう。排水トラップはメーカーによって形状や仕組みが異なりますが、ヘアキャッチャーを取ったところにある水溜まりと配管までのところが排水トラップです。メーカーによってパーツを細かく分解できるものもあれば、まったく分解できないものもあるので、確認してから作業を行ってください。
〈用意するもの〉
- スポンジ
- お使いの浴室用中性洗剤
- シャワー(お湯)
- ゴム手袋
排水トラップの掃除方法は以下の通りです。
〈排水トラップの掃除方法〉
- 水溜りに異物が浮いていたら取り除く
- ゴム手袋をして洗剤をつけたスポンジで水溜りの中を洗う
- ヌメリやゲル状の汚れが浮かんできたら取り除く
- 水溜りの水の濁りが取れるまでシャワーで勢いよくお湯を流す
- 濁りが取れない時は②〜④を何回か繰り返す
- パーツが取れる時はパーツに分けて洗剤をつけたスポンジで洗う
- パーツをしっかりとはめる(しっかり取り付けないと臭いもどりの原因になります。)
排水トラップを洗う前に、水溜りの量を確認してください。溜まっている水の量が少なすぎる場合は、排水トラップの機能自体に不具合があるかもしれません。その場合はメーカーに問い合わせてみたほうがいいでしょう。
また、排水トラップ内がキレイなのにも関わらず異臭がする水が溜まっている場合も排水トラップの異常が考えられます。
2-1-3.排水管
排水管の臭いは排水トラップがあるので通常上がってくることはありませんが、詰まりや汚れがひどくなると風呂場まで異臭が漂ってきます。そこまでひどくなった配管を掃除することは容易ではないので、一度の掃除では解消できず何度も繰り返さないと異臭を解消できない場合もあります。
〈用意するもの〉
- 排水管用洗浄剤
- シャワー(熱湯)
風呂場の排水管は排水トラップがある関係からパイプユニッシュのようはジェル状洗浄剤よりも顆粒状の洗浄剤が向いています。例えば、和協産業の「ピーピースルーF」は、強力な発泡と発熱作用により配管内の汚れやつまりを解消してくれる業務用商品で、口コミ評価も高くおすすめです。
【おすすめのパイプ洗浄剤】

用途 | 排水管洗浄剤 |
---|---|
性状 | アルカリ性顆粒状 |
原材料・成分 | ケイ酸アルカリ塩、KOH、NaOH、過炭酸塩、界面活性剤 |
内容量 | 600g |
〈排水管の掃除方法〉
- 排水トラップをきれいにしてから行います
- 60°C程度のお湯を5分ほど勢いよくシャワーで流す
- 用意した配管用洗浄剤の使用方法通りに洗浄する
事前に高温のお湯を流すことで汚れや石鹸カス、ヌメリが取れやすくなり、市販の洗浄剤の効果を最大限引き出します。
一度の洗浄で異臭が無くならない場合は、何度か繰り返し洗浄してみましょう。
2-2. 換気扇
換気扇はお風呂についているからといって防水という訳ではありません。ですのでシャワーをガンガンかけて洗うとか、洗剤を振りかけて洗ってはだめです。素人が掃除できる範囲は限られていますので、無理やりパーツを外したりせず、安全に作業してください。
〈用意するもの〉
- ゴム手袋
- マスク
- 中性洗剤
- 拭き取り不要の洗浄剤
- 雑巾数枚
- スポンジ
- 使い古しの歯ブラシ数本
風呂場の換気扇は、壁に取り付けられているプロペラタイプと天井に埋め込まれているシロッコファンタイプの2種類です。
どちらのタイプも取り外せる範囲やフィルターの有無、適切な洗浄方法がメーカーやグレードによって異なるので、事前に取り外せるパーツや自分で洗浄できる範囲を取扱説明書で確認してください。
〈換気扇の掃除方法〉
- 換気扇のブレーカーを落とす
- マスクを着用してファイルターや化粧パネル、プロペラなど取り外せるパーツを外す。
(必ず取扱説明書を確認) - 乾いた使い古しの歯ブラシを外したパーツの使いほこりを落とす(排水口に流さない)
- 乾いた使い古し歯ブラシで換気扇本体のほこりをとる
- ゴム手袋を着用し、中性洗剤とスポンジでパーツを洗う
- 拭き取り不要洗浄剤と雑巾で、換気扇本体を拭く
- 外したパーツを完全に乾かしてから換気扇に取り付ける
- ブレーカーをあげる
換気扇から外して洗浄したパーツは、完全に乾かしてから元に戻すことを必ず守ってください。水分は電気系統にもよくないですし、カビの原因になります。
できる範囲を掃除しても異臭が取れない場合、素人では手が届かない換気扇内部に原因があるかもしれません。
2-3. 風呂釜
風呂釜の洗浄には、風呂釜専用の洗浄剤を使います。異臭がする風呂釜は、かなりの汚れや菌が付着しているので、通常の洗浄方法をより念入りに効果的に洗浄をする必要があります。
〈用意するもの〉
- ゴム手袋
- 風呂釜洗浄剤(酸素系がおすすめ)
風呂釜は1つ穴と二つ穴があり、市販の風呂釜用洗剤は一つ穴用・二つ穴用といった具合に分けて販売されています。風呂釜専用洗剤を使用する場合は、記載されている洗浄方法に従って洗浄してください。
洗浄方法は洗浄剤の記載に従って行いますが、市販の洗浄剤の効果をより高めるためのポイントは以下の通りです。
〈風呂釜の効果的な洗浄方法〉
- 高温のお湯を使う。(50°C〜60°C)
- 浸け置き時間を長くする
- 追い焚きの回数を増やす。
- すすぎの回数を増やす
一度で異臭が消えない場合は、洗浄をもう一度繰り返してみてください。
2-4. 壁
壁は一見汚れが少ないように見えても汚れや皮脂、石鹸カスなどが広範囲に飛んでいます。そのため異臭の原因範囲を見た目で特定際にくいので、全面的に洗浄しましょう。
〈用意するもの〉
- スポンジ
- 浴室用中性洗剤
- カビキラーなどのカビ用洗剤
- 使い古しの歯ブラシ
- ゴム手袋
壁の掃除方法は以下の通りです。
〈壁の掃除方法〉
- 壁に吊るしてあるものや掃除の妨げになるものを全て浴室から出す
- 壁にお湯をかけ、全体を濡らす
- ゴム手袋を着用し、壁全体を浴室用中性洗剤とスポンジでしっかりこする
- 石鹸カスなどで凹凸を感じる部分や隅は使い古しの歯ブラシを使ってこする
- シャワーでお湯をかけて洗浄する
- 壁をよく確認して取れていない汚れがあったらカビ用洗浄剤を使う
- 使用方法に記載された時間でお湯で流す(取れていない感じがあったらスポンジでこする)
- お湯を流す
壁は一気にやろうと思うと大変なので、1面づつ行うといいですよ。全面を一気掃除して最後にすすごうとすると、面積が広いためせっかく浮いた汚れが落ちにくくなってしまうこともあります。順番を決めて作業しましょう。
2-5. 床
床は凹凸が多く掃除が大変ですが、異臭が発生している場合には、凹凸や床の隅々まで掃除しなければいけません。スポンジではなく床用ブラシを使用すると凹凸にもフィットしやすく便利ですよ。
〈用意するもの〉
- 床用ブラシ
- 浴室用中性洗剤
- カビキラーなどのカビ用洗剤
- 重曹
- 使い古しの歯ブラシ
- ゴム手袋
床の掃除方法は以下の通りです。
〈床の掃除方法〉
- 床にあるものや掃除の妨げになるものを全て浴室から出す
- 床にお湯をかけ、全体を濡らす
- ゴム手袋を着用し、床全体を浴室用中性洗剤と床用ブラシでしっかりこする
- ③では取れない汚れているや隅は重曹を床に適量出し、使い古しの歯ブラシにつけてこする
- シャワーでお湯をかけて洗浄する
- 床をよく確認して取れていない汚れがあったらカビ用洗浄剤を使う
- 使用方法に記載された時間でお湯で流す(取れていない感じがあったら歯ブラシでこする)
- お湯を流す
浴室の床はメーカーやシリーズによって掃除方法や使ってもいい洗浄剤が限られている場合もあるので、必ず確認してからおなってください。注意を守らないとコーティングがはげてしまったり傷がつく原因になってしまい、メンテナンスが大変になってしまいます。
2-6. 風呂に置いてあるもの
見えない場所の汚れやヌメリは簡単に落とせるものから大がかりものまであります。簡単に対処できる場所から順番にお伝えします。
2-6-1.シャンプーを置く棚やシャンプーボトルなど
シャンプーを置く棚やシャンプーボトルの汚れは比較的簡単に落とせます。
〈用意するもの〉
- 浴室用中性洗剤
- スポンジ
掃除方法は以下の通りです。
〈棚やシャンプーボトルなどの掃除方法〉
- シャンプーなど浴室内にあるボトルをスポンジと中洗剤を使いお湯で洗う
- 洗い終えたボトルは棚に戻さず邪魔にならない場所に置く
- 棚をスポンジと中性洗剤を使って洗う
- 石鹸カスや赤い滑りはしっかり擦って落とす
- シャワーでお湯をかけて洗浄する
棚はがんこな汚れよりもヌメヌメした汚れが発生している場合が多いです。棚の下など普段目につかないところもしっかりと丸洗してくだいね。
2-6-2.風呂椅子
風呂椅子が異臭を放っている場合は頑固な汚れが内側にこびり付いていることが予想されます。また、風呂椅子の素材によって使える道具や洗剤が異なり、誤ると塗装が剥げたりコーティングが取れてしまいます。注意してください。
〈用意するもの〉
- スポンジ
- 重曹2:酢1を合わせたもの
- 中性洗剤
- カビキラーなどのカビ用洗剤
- ゴム手袋
風呂椅子の掃除方法は以下の通りです。
〈風呂椅子の掃除方法〉
- 風呂椅子にお湯をかけ全体を濡らす
- ゴミ手袋を着用して中性洗剤とスポンジで全体を洗う
- お湯で流す
- ②で落ちない汚れ部分を重曹と酢を合わせてものをスポンジにつけてこする
- それでも落ちない部分にカビ用洗剤を塗布する
- 記載の時間を守ってお湯で流す
風呂椅子はプラスチック素材がほとんどなので、異臭がするほどの汚れは落ちない可能性もあります。カビも素材に入り込んでしまって落とせないかもしれません。十分に洗っても異臭が取れない場合は買い替えをおすすめします。
2-7.風呂エプロン内部
風呂エブロン内部の掃除はとても大変です。時間もかかるし配管などもあるので、素人が完全に綺麗にするのはかなり大変です。異臭がするほどの場合は特に汚れがひどいことが予想されるので覚悟して挑んでください。
〈用意するもの〉
- 伸縮ブラシ
- スポンジ
- カビキラーなどのカビ用洗剤
- 中性洗剤
- マスク
- ゴム手袋
- メガネやゴーグル
風呂エプロン内部の掃除方法は以下の通りです。
〈風呂エプロン内部の掃除方法〉
- エプロンを外す
- 外したエプロンを中性洗剤をつけたスポンジで洗う
- エプロンをよく洗い、邪魔にならないところに置く
- 伸縮ブラシを使いバスタブ内のほこりやゴミを取り除く
- カビているところ全体的にカビ用洗剤を吹きかけて洗剤の用法通りの時間放置する
- シャワーのお湯でよく洗い流す
- 取れていない感じがあったらスポンジでこする
- それでも不十分な場合は⑤〜⑦を繰り返す
- エプロン内部を乾燥させる
- 乾燥したらエプロンを元に戻す
エプロンの外し方はメーカーによって異なりますが、風呂エプロンの下部分に手をかけて持ち上げるようにすると外れます。
とても大変な作業ですので、決して無理はしないでくださいね。
3. 風呂場の異臭を解消する際の注意点

風呂場の異臭を解消するときに気をつけたい4つの注意点をご紹介します。
- 異なる性質の洗剤を混ぜない
- 洗剤の使える材質を確認する
- 風呂場設備の注意事項を確認する
- やけどに注意
3-1.異なる性質の洗剤を混ぜない
洗剤の中には混ぜ合わせることで有毒ガスを発生する組み合わせがあります。
例えば塩素系のカビ取り剤と酸性の酢を混ぜると有害なガスが発生します。塩素系と酸性の洗剤は絶対に混ぜてはいけません。注意して作業してくださいね。
3-2.洗剤の使える材質を確認する
洗剤によって使える材質と使えない材質があります。仕様に注意が必要な洗剤には、必ず使える材質と使えない材質が記載されているのでチェックしてから使いましょう。
使用方法を間違えると風呂場設備を傷つけ、今後の使用やお手入れに影響が出る場合があります。強い洗剤であればあるほど、しっかりと確認することが大切です。
3-3.風呂場設備の注意事項を確認する
メーカーによって風呂場設備には様々な注意事項があります。
注意事項の中には、「掃除を楽にするためのコーティング持続のため」に設定されていたり、「長く快適に風呂を使うため」に設定されている場合もあります。
たとえばカビ用洗剤の使用を勧めていないシリーズやメラミンスポンジの使用を禁止しているメーカーも。
パーツもどこまで外していいのかという注意事項を見逃して作業すると、設備の保証が効かなくなってしまうことがあるので気をつけてくださいね。
異臭を自力で取ろうとするあまり、風呂場の設備自体を傷めてしてしまっては意味がないので、注意事項を確認してから掃除を行ってください。
3-4.やけどに注意
異臭の原因となる強烈な汚れは水ではなくお湯を使って掃除した方が断然効率よく落とせます。適度な高温が理想ですが、くれぐれも火傷しないように注意して作業を進めてください。
作業に夢中になるあまり、裸足でやっていることを忘れてお湯を流してしまった…なんてことになっては大変です。
風呂釜の掃除では高温のお湯を使うので、一度あげた設定温度をそのままにしてしまうと後から使う人が火傷してしまいます。設定温度を元に戻すことをお忘れなく。
作業中も作業後も、やけどには十分に注意してくださいね。
4. 風呂場の異臭を今後発生させないための予防策

風呂場の異臭を今後再発させないためには一体どうすればいいのでしょうか。
風呂場で異臭を発生させないためには、異臭の原因となるカビやヌメリを発生させない環境を保つことが大切です。

これからお伝えする6つのことを習慣づけると、異臭の原因となるカビやヌメリの発生を抑えることができます。
- ヘアキャッチャーを毎回キレイにする
- 毎回壁と床をお湯で流す
- 入浴後水分を拭き取り十分に換気する
- 使っていないバス用品は置かない
- 風呂場全体を月に一度掃除する
- 防カビ煙剤やバイオ商品を使う
4-1. ヘアキャッチャーを毎回キレイにする
入浴後、ヘアキャッチャーをキレイにリセットする習慣をつけると、排水口周りや床のカビの発生を抑えることができます。
ヘアキャッチャーには、毎回必ず髪の毛や体毛、石鹸カス、皮脂などあらゆる汚れが溜まります。これを1日放置するだけで菌が繁殖してヘアキャッチャーや排水トラップに滑りが発生してしまうのです。排水管にもよくないですね。
ヘアキャッチャーは、風呂場の中でもわかりやすく一番汚れる場所です。匂いの原因となるヌメリや雑菌を繁殖させないためにも、入浴後はヘアキャッチャーを掃除することを習慣づけましょう。
4-2. 使用後壁と床をお湯で流す
風呂場を使用した後、壁や床(特に洗い場に近いところ)をお湯で流すだけでモワッとする異臭を防止することができます。
風呂場で体を洗ったりシャワーを浴びると、皮脂や石鹸カス、頭髪の汚れや目に見えない雑菌などが必ず床や壁に付着します。それらは時間が経つと取れにくいですが、付着してすぐだとお湯で流すだけでキレイに取れるんです。
なので、体をキレイにした後は、床と壁をすっきり流してキレイにする習慣をつけましょう。ほんの一手間で異臭の発生を防止できます。
4-3. 水分を拭き取り十分に換気する
風呂場を使用した後、風呂場の水分を拭き取り十分に換気することでカビやヌメリの発生を抑えて異臭を防止します。
水分を拭き取ると言っても風呂場の水分を全面的に拭き取るのは難しいので、多くの水滴がたまる浴槽の縁やピンク滑りが発生しやすく通気性の悪いシャンプーなどを置く棚の水分を拭き取るだけでも十分効果があります。
水が溜まる箇所の水分を拭き取り、必ず換気をしましょう。
4-4. 使っていないバス用品は置かない
バス用品はカビやヌメリの温床になりやすいので、必要最低限のものだけを浴室内に置くようにしましょう。
特に子供のおもちゃは風呂場内に放置するとすぐに黒カビが生えます。マッサージやリラックスするためのアイテムも同様です。
使っていないバス用品を放置しないことで、異臭の原因の発生を抑えるだけでなく掃除がしやすくなるメリットもあります。一度浴室のアイテムを見直してみてくださいね。
4-5. 風呂場全体を2~3ヶ月に1度掃除する
排水口内や換気扇、細部のパッキン、風呂釜などは毎日掃除できません。しかし年に1度の大掃除程度では異臭が発生するほどにカビやヌメリ、雑菌が溜まる可能性が高いです。
汚れが目立ってからとか異臭がしてきてから掃除するのではなく、月に2~3度風呂場全体的に掃除する習慣をつけましょう。
月に2~3ヶ月に1度風呂場全体を掃除すれば、異臭が発生することはまずありません。定期的に掃除することで、1回の掃除の負担もぐんと減りますよ。
4-6. 防カビ煙剤やバイオ商品を使う
風呂場全体をキレイに掃除してカビやヌメリがない状態になったら、防カビ煙剤や雑菌の繁殖を防ぐバイオ商品を使用してみてください。驚くほどの効果が期待できます。
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原料 | 銀ゼオライト、ポリアルキレングリコール、発煙剤 |
商品の重量 | 4グラム |
ただし、防カビ煙剤もバイオ商品も、キレイに掃除した風呂場で使わないと効果がありません。キレイな風呂場で使うとはっきりと目に見えてピンクヌメリの発生などに変化が見られるので、試してみてくださいね。
5. 清掃のプロに依頼した方がいいケース

ここまで自力で異臭を解消する方法をお伝えしましたが、どんなに対策しても異臭が取れない場合は、清掃のプロに消臭を依頼することをおすすめします。
自力で異臭を解消できないと原因として、次のことが考えられるからです。
- 市販の洗浄剤や道具では汚れが取れない
- 素人では届かないところに異臭の原因がある
掃除のプロは一般人では使えないような薬剤や道具を使用して独自のノウハウで洗浄してくれるので、市販の洗剤や道具では消せなかった異臭を消してくれる場合があります。
また、素人では分解できないところを分解して、自力では手が届かなかったところまで清掃してくれます。
ただし、清掃業者を選ぶ際に注意しないといけないことがあります。清掃を依頼する目的が「異臭の解消」ということを念頭に置いてせお清掃業者を選ばなければいけません。清掃業者によっては汚れを落とすのが得意でも、異臭対策まではできないという場合もあるからです。
あくまでも目的は異臭を取ることだということを忘れずに、清掃業者を探しましょう。
6. 風呂場の異臭解消ならリスクベネフィットがおすすめ

もしあなたが自分自身では取り除くことができない風呂場の異臭にお困りであれば、特殊清掃の専門家集団である当社リスクベネフィットにまずはご相談ください。
私たちリスクベネフィットは、全国の特殊清掃業者をつなぐ業界最大手の専門家集団です。
消臭に関連した特許技術を2つ待っていて、自社特殊技術で完全消臭を実現します。清掃中や清掃後の臭いの可視化を実現していて、臭気の成分を分析して可視化し管理できる最新技術も導入しています。
孤独死、ゴミ屋敷の消臭など特殊清掃や災害復旧の現場経験は8,000件以上。高い技術力を活かして個人・企業問わず消臭依頼を受け付けています。
あらゆるシーンの特殊掃除に関する知識とノウハウを持ち、建設業許可も取得済みなので幅広い状態に対処可能です。
リスクベネフィットへの問い合わせは、以下のページより行えますのでぜひお気軽にご相談ください。
7. まとめ
この記事では、「風呂場の異臭の解決方法と予防策」について解説しました。
風呂の異臭は、原因を突き止めて丁寧に掃除すれば自力で解消できます。また、風呂場の異臭は日々の習慣で予防することが可能です。
今後異臭を発生させないために、風呂場の異臭を防ぐ6つの習慣をおさらいしておきましょう。
- 防カビ煙剤やバイオ商品を使う
- ヘアキャッチャーを毎回キレイにする
- 毎回壁と床をお湯で流す
- 入浴後水分を拭き取り十分に換気する
- 使っていないバス用品は置かない
- 風呂場全体を月に一度掃除する
ぜひこの記事を参考にして、風呂場の異臭を解消し、再発防止に取り組んでみてください。