ゴミ屋敷では火災が起こりやすい?原因3つと対処法を徹底解説!

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ゴミ屋敷では火災が起こりやすい?原因3つと対処法を徹底解説!

ゴミ屋敷では火災が起こりやすいの?
普通の家と比べて火災が大きくなりやすいの?

何となく危なそうとは分かっていても、
「ゴミ屋敷の火災なんてテレビの向こうの話でしょ?」
「自分の家はワイドショーで報道されている程ではないから、そこまで心配いらないはず。」
そんな風にどこか他人事と考えている人も多いでしょう。

漠然と心配してはいても他人事と思いがちな火災ですが、一般的な家に比べるとごみ屋敷は非常に火災リスクが高くなってしまいます。
火災のきっかけは思いのほか日常的に起こり得るのですが、一般的な家では燃え移るものがさほどなく、ボヤ騒ぎで済んでしまうことがほとんどです。

焚火をするのに薪が足りなければ火は大きくならず、やがて薪が燃え尽きて火が消えます。
家の中にたくさん燃えやすいものがあるゴミ屋敷では、薪がたくさんくべられた焚火と同じです。
ひとたび火種ができてしまったらあれよあれよという間に火が燃え移り、結果火災規模が大きくなってしまいます。

でもゴミ屋敷を片付けるのが簡単なら、心配なんてしている間に片付けていることでしょう。
家一軒片づけるのはなかなか難しいため、まずはゴミ屋敷と火災の関係性を知っておきたいですよね。

1.ゴミ屋敷は火災の危険性が非常に高い!

ゴミ屋敷は一般的な住居に比べると、火災が発生する確率も、発生した火災が大規模になる要素もあり、火災のリスクが高いと言えます。

ゴミ屋敷では発生した火種が燃え移りやすくボヤから火災へと至るリスクが高く、さらに早く・長く燃えるため大きな火災となる危険性が高いのです。

ではなぜボヤから火災になりやすいのか、なぜ早く・長く燃えるのかを一つずつ解説します。

1-1. ゴミ屋敷は火種から火災が発生する可能性が高い

可燃物となりうるゴミが所かまわず山積しているゴミ屋敷では、火種の近くでもお構いなしに散らかっているケースがほとんど。
火災は火種から可燃物に燃え移って発生するため、ゴミ屋敷では火種が火災に発展する可能性が高いのです。

燃え移る可燃物が近くになければボヤ騒ぎで済むところを、ゴミ屋敷なら火災に発展する確率が格段に上がってしまいます。

1-2. ゴミ屋敷の火災は規模が大きく危険な火災に発展しがち

ものが燃えるには可燃物が必要ですが、ゴミ屋敷では可燃物となりうるものが大量にあるため、一般的な住宅よりもよく燃えます。
可燃物が多いため火が燃え移るスピードが早く、時間が長くなってしまうという二つの危険性を孕んでいます。

この「早く・長く燃える火災」は非常に危険性が高いのです。

【火のまわりが早いと危険性は高いの?】

火が燃え移るスピードが早いと、火災が大きくなる可能性が高くなってしまいます。

消防車は通報から到着まで8分程度の時間がかかります。
火の回りが早いとそのぶん燃え広がる面積も大きくなり、消防車が到着するまでに規模が大きな火災へと発展してしまいます。
例えば一般的な住宅なら家の一部が燃える程度の火災でも、ゴミ屋敷ではどんどん燃え広がって半焼・全焼に発展してしまったり、近隣に燃え移ってしまうリスクも。

そのため燃え移るものがふんだんにあって火の周りが早いゴミ屋敷は、火災が起きると危険です。

【火が長く燃えるとなぜ規模が大きくなるの?

火が長く燃えるということは、鎮火までに時間がかかります。

火は可燃物がなくなれば自然と消えますが、ゴミ屋敷にはゴミやものなどの可燃物の量が一般的な住宅とは比べ物にならない多さです。
可燃物が大量にあるため消防士が消火に手こずってしまい、その間にも火がどんどん燃え移ってしまうのです。

そのためなかなか消えない火災は近隣にまで燃え移る可能性も高く、規模が大きくなってしまいます。

では火災の原因となる火種はなぜ発生するのでしょうか。
住宅火災の主な原因と、ゴミ屋敷で火種が起きたときにどうなるかについて見てみましょう。

2.ゴミ屋敷で火災が発生しやすくなる3つの原因

火種が燃え移りやすいのがゴミ屋敷の特徴ですが、では火種が発生する原因について解説します。
一般的な住宅も含めて、住宅火災の大きな出火原因は3つあります。

住宅火災の3大原因は、火の不始末・放火・漏電です。

こちらは千葉市のホームページの出火原因に関するデータです。

千葉市では令和元年中、258件の火災が発生しました。(前年より3件減少)
火事の出火原因は、下記の通りです。

 内容件数
出火原因1位放火(放火の疑い含む)61件
出火原因2位配線関係35件
出火原因3位たばこ28件

出典:千葉市 消防雑学Q&A

これらの出火原因3つについて、どんなふうに火種ができるのかを具体的に解説します。

2-1. 住人の火の不始末で出火

住人がうっかり火の不始末で火災になってしまうケースは数多く見られます。

【火の不始末で出火する火災】

  • たばこ
  • ガスコンロ
  • 石油ストーブ

一般的な住宅でも火の不始末は火災が起こりうる原因として危険ではあるのですが、ゴミ屋敷では火の不始末のすぐ近くに可燃物が大量にある場合がほとんどです。
非常に危険な状況下でおこる火の不始末は言うまでもなく、非常に危険な火災へと発展しやすくなってしまうのです。

一般的な住居の火災原因として多いのは寝たばこです。
消したつもりのたばこが実はまだくすぶっていて、寝ている間に火種から近い場所にある布団に燃え移ってしまいます。

この「寝たばこ」に似た現象が、可燃物で溢れかえったゴミ屋敷ではどこでも起こってしまいます。
ゴミ屋敷で発火した火種の近くにはふんだんに可燃物があるため、燃え移るのは一瞬です。
それがもしも留守中や目の届かないところで起これば、対処が遅れてしまい、大きな火災に発展しかねません。

2-2. 放火されて出火

放火なんてテレビの向こうの出来事、と実感がない人も多いでしょう。
ですが千葉市のデータによると、出火原因の1位になるほどの発生件数があります。
他人事ではないことをまずは知っておきましょう。

放火犯の心理として、ゴミ屋敷には放火したくなる条件が揃っています。

【放火犯が狙うゴミ屋敷の特徴】

  • 人目につきにくい物影がある
  • 戸外にダンボールや資源ゴミなど燃えやすそうなものがある
  • 燃えやすそうに見え、どのくらい燃えるのか試してみたくなる

放火犯に一度火をつけられてしまうと、可燃物が途切れないゴミ屋敷では、導火線のように屋内に火を燃え伝わせてしまいます。
一般的な住宅なら屋外だけのボヤ騒ぎで終わるかもしれない放火が、ゴミ屋敷では屋内まで燃え移る危険性があるのです。

2-3. 漏電により出火

漏電から火種が発生する現象を「トラッキング現象」と言います。
一般的な住宅でも、いつの間にかコンセントが焦げているのを体験した人は多いでしょう。

※トラッキング現象が起きたコンセント

トラッキング現象がきっかけで火災につながることを「トラックング火災」と言います。
では具体的にどんなふうにトラッキング火災が起きるのかを見てみましょう。

2−3−1. トラッキング火災とは

漏電による火災はいろいろな原因がありますが、トラッキング火災は最も件数が多い漏電火災です。

【トラッキング火災が発生する原理】

  1. コンセントとプラグの間にほこりが溜まる
  2. ほこりに湿気が溜まり電気を通しやすい状態になる
  3. 漏電してほこりに引火する
  4. 引火した火種が近くのものに燃え移る

トラッキング火災が起こりやすいのは冷蔵庫やテレビのコンセントです。
考えられる原因はこんなことです。

  • 普段コンセントと抜き差しする習慣がない
  • 狭い隙間にコンセントがあるため掃除が行き届かない
  • 死角になっているため異常に気付きにくい

条件が重なると一般的な住宅でもよく起こる現象で、火災に発展しないまでもコンセントがいつの間にか黒く焦げているのはよくあることのようです。

2−3−2. ゴミ屋敷ではトラッキング火災が発生しやすい?

トラッキング火災を発生させる要因は4つあります。

  • コンセントが死角になっている部屋
  • ほこりが溜まりやすい部屋
  • 湿度が高い部屋
  • コンセントの近くに可燃物がある部屋

ゴミ屋敷ではいろんな箇所のコンセントにおいて、この要因が4つとも揃っている場合がほとんどです。

要因について一つずつ詳しく解説します。

コンセントが死角になる

ゴミ屋敷ではゴミや荷物がたくさんあるため部屋の見通しが悪くなります。
コンセントもゴミの陰に隠れて死角になってしまい、火花が散っていてもなかなか気付けません。
漏電で発生した火花が燃え移るのがトラッキング火災ですが、ゴミ屋敷では燃え移った時の異常も見えにくく、発見しにくい状況です

ほこりが溜まりやすい

室内のほこりは服やカーペットなどの繊維から発生し、空気中にふわふわ浮いています。
ほこりを除去するためには、服を畳んで片付けたり、カーペットに掃除機をかけたりすることが有効です。

こまめな掃除と換気をすることが必要ですが、ゴミ屋敷では普通の掃除が難しく、一般的な住宅よりもゴミ屋敷の方がほこりが溜まりやすい環境ができてしまいます。

ほこりが溜まりやすい環境下では当然コンセントにもほこりが付着しやすくなり、トラッキング火災の発生リスクが上がってしまいます。

湿度が高い

ゴミ屋敷で食事をとって食べ残しなどの生ゴミが発生していると、ゴミがじめじめしてしまうため部屋の湿度も上がってしまいます。

ほこりは布団や衣類などの繊維クズでできているため、湿度が高い場所では湿気ます。
コンセントとプラグの間に溜まったほこりも湿気を帯びてしまうため、通電しやすい条件が揃ってしまうのです。

コンセントの近くに可燃物がある

火は可燃物がなければ勝手に消えます。
コンセントもプラグも燃えにくい素材であるため、トラッキング現象が起きても本来はコンセントが焦げただけで勝手に火は消えるでしょう。

ですが燃えやすいほこりが火種になり、さらにコンセント周りでもお構いなしにゴミが溜まってるのがゴミ屋敷の特徴です。

トラッキング現象からトラッキング火災に展開しやすく、さらにトラッキング火災がボヤで済まなくなる可能性が高くなってしまいます。

このように、トラッキング現象から家中を燃やしてしまいかねない大きな火災につながる条件がゴミ屋敷には揃ってしまっているのです。
一般的な住宅に比べると、ゴミ屋敷はトラッキング火災の危険性が非常に高いと言えます。

3.ゴミ屋敷で起きた火災の事例3つ

火種が起こる原因と、ゴミ屋敷では火種が火災につながりやすいということがわかった上で、ゴミ屋敷で起こる危険な火災の実例を3つご紹介します。

3-1. 【愛知県豊田市】蚊取り線香による火災

発生日2015年8月25日午後6時40分ごろ
発生場所愛知県豊田市保見ケ丘1丁目
発生原因蚊取り線香が新聞などに燃え移って出火
火災規模全焼2棟(出火元含む)
もらい火で他2棟が半焼
被害状況けが人なし
鎮火までの時間6時間以上

このゴミ屋敷は10年前から近所でもゴミ屋敷として有名でした。
過去には数回ボヤ騒ぎを起こしていて、近隣の住人も大きな火災が起こらないかと心配していたのですが、残念ながら現実となってしまいました。

【火災規模が大きくなってしまった要因】

  • 可燃物がある場所で蚊取り線香を付けたまま2階で寝てしまった
  • 燃え移るのが早いのもあり、ボヤ騒ぎの段階で対処しきれなかった

住人が2階で寝ている間に1階の蚊取り線香の火がゴミに燃え移ってしまったために、これまでとは違いボヤ騒ぎではすみませんでした。
蚊取り線香の火は小さくても、火種には変わらないということを忘れてはいけません。

火災後は市から請求されていた行政代執行のゴミ撤去費の残金190万円と、近隣住民への賠償金820万円を土地を売却したお金で支払いました。
命に別状はなくけががなくとも、小さな蚊取り線香の火で失ったものはあまりにも大きいですよね。

3−2. 【神奈川県平塚市】ガス点火の失敗による火災

発生日2020年12月3日午後2時45分ごろ
発生場所神奈川県平塚市平塚2丁目
発生原因ライターでガスコンロに引火するときに出火
強風でどんどん燃え広がる
火災規模7棟が被害に合い、うち3棟が全焼
被害状況住人男性が顔などにやけど
鎮火までの時間約11時間

地元の人からは「起こるべくして起きた」と声も上がるほど有名なゴミ屋敷での火災でした。

火災規模はかなり大きく、海からでも見えるほどの大きな黒い煙が上がっていました。
ポンプ車が9台も出動しましたが、屋根まで覆いつくす炎は11時間にもおよんで燃え続けました。

【火災規模が大きくなってしまった要因】

  • 火災当日は最大風速が6.2メートルもあり、強風注意報も発令されるほどだった
  • 戸外にもたくさんの荷物がはみ出していて火災範囲が広がってしまった
  • ゴミが大量すぎて消火作業が難航した

いつ火災が起こってもおかしくない状況下で、まれにみる強風の日に火災が起こってしまったのは不運でした。
火災は日を選んで起こるわけではないので、最悪の事態が起きるとこうなる、という事例であると言えます。

3−3. 【福島県群山市】原因不明・死亡事故に至った火災

発生日2016年10月11日午後11時26分ごろ
発生場所郡山市菜根4丁目
発生原因原因不明
火災規模約51㎡
被害状況住人と思われる男性が死亡
鎮火までの時間半日以上

テレビの取材が来るほど有名なゴミ屋敷で、ボランティアや行政代執行などの助けを借りてゴミが何度か撤去されたにもかかわらず、また物を収集してゴミ屋敷化してしまったようです。

あまりに何度もゴミ屋敷化を繰り返していたため、火災でゴミ屋敷が焼失したことを「ほっとした」という発言までが聞かれました。

出火原因が分かっていないのですが、ネットでは近隣住民から恨みを買って放火されたのではないか、と噂まで出ているほどです。

【火災規模が大きくなってしまった要因】

  • 木造平屋建てで家屋自体が燃えやすかった(推察)
  • 発生時間が夜だったため、人通りがまばらで通報する間もなく燃え広がった

この火災では住人男性が死亡する、という最悪の結果に終わりました。
日本の消防署は優秀でも、燃えるものが豊富にあるゴミ屋敷では鎮火するのが容易ではありません

4.大きな火災に至りやすいゴミ屋敷とは

ゴミ屋敷で火災が起こると大きな火災につながりやすいことはお判りいただけたでしょうか。
1番気になるのが自分の家がどのくらい火災リスクが高いのか、ではないでしょうか。
実例からわかる大きな火災に至りやすい条件を、自分の家に当てはめて比べてみましょう。

【大きな火災に至りやすいゴミ屋敷の特徴】

  • 屋内に収まりきらないゴミが戸外まではみ出している
  • 耐火性能の低い昔ながらの木造住宅で燃えやすい
  • 脱出経路の途中に出火原因になりうるものがある

一つずつ詳しく解説します。

4-1. 戸外にも荷物があふれているゴミ屋敷

戸外にまでゴミや荷物があふれているとこんな危険性があります。

  • 放火されるリスクが上がる
  • 道路にはみ出して火災が起こるため、近隣住居に燃え移りやすい
  • 道路の幅が狭くなり、消防車が通りにくい

放火されるリスクは前途したとおりです。

もともとの道路の幅によりリスクが変わってきますが、ゴミや荷物で道路が狭くなると消防車が通りにくいため、場合によっては消火活動を開始するのが遅れてしまいます。
さらに神奈川県平塚市の火災でも分かる通り、道路にはみ出た可燃物に燃え移ると近隣に燃え広がってしまうリスクも高まってしまいます。

戸外にはみ出した荷物やゴミには火のリスクしかありません。

4-2. 耐火性能が低い木造住宅のゴミ屋敷

昔の住宅は木材そのものだけでたてられていたため火災がよく起こっていました。
ですが最近では木造でも燃えにくい加工がされていて、黒焦げにはなっても崩れない、などの工夫がされているなど、どんどん進化しています。

とはいえ住宅建物すべてが耐火性能に優れているわけではなく、古い木造住宅などまだまだ燃えやすい住宅建物も残っています。

築年数の古い木造住宅は、燃えやすい素材で建てられている家屋も存在します。
燃えやすい家屋の中に燃えやすいゴミが大量に溜め込んでいたら、そんな状況の住宅で火災が起これば、大きな火災につながるのは容易に想像できるでしょう。

福島県群山市の火災事故になったゴミ屋敷は木造住宅でした。
耐火性能がどうだったのかははっきりわかりませんが、よく燃えたことからおそらく耐火性能に優れた構造ではなかったと思われます。

4-3. 脱出経路が確保できないゴミ屋敷

火元から玄関、もしくは窓までの脱出経路の途中で出火したら、助けを呼ぶのにてこずってしまうことも。
消防署への通報が遅れるとその分、燃え広がってしまうため、火災規模が大きくなるでしょう。

さらに逃げ遅れる原因にもなってしまうため、家屋が燃えるだけではなく住人自身が危険にさらされかねません。

愛知県豊田市の火災では火元が1階、住人は2階で寝ていたため、対処が遅れてしまいました。
このゴミ屋敷の間取りまでは分かりませんが、もしも玄関などの脱出経路や電話などの通報手段が火の向こう側にあったとしたら、通報するのが難しくなってしまいます。

愛知県豊田市の火災と福島県群山市の火災は住人が寝ている間に起こっています。
例えば寝室から玄関までの間にコンロやストーブなどの出火原因となりうるものがあると、いざ火災が起きてしまったら脱出経路がふさがれてしまいます。

5.ゴミ屋敷で火災を起こさないための対処法

ゴミ屋敷の火災リスクが高いことはわかっても、大量の荷物を片づけるのは簡単なことではありませんよね。
自宅に荷物が多く火災が心配な人に、とりあえずやっておきたい応急処置をご紹介します。

5-1.火元の周りを片づける

火を直接使うような場所は物を置かないようにするだけで、火種が可燃物に燃え移るリスクは一気に下がります。
火災原因の上位に挙がっているのは以下の4つです。

  • コンロ
  • 石油ストーブ
  • たばこ
  • コンセントのまわり

火元のまわりをすべて片づけられればいいのですが、すぐに何か所もとなると難しくなってしまいます。
この中で特に危険度が高いのがコンロの周りです。
特に自炊のためにコンロを使用している人は、燃え移りやすいもので散らかったキッチンで火を使うことになり、火災が発生するリスクが非常に高いです。

部屋を全部片づけるのは大変でも、まずはコンロの周りだけならハードルが下がるのではないでしょうか。

5-2. 熱源をリスクの低いものに置き換える

火の不始末により火種ができるのは、熱源に火を使っているからです。
火を使って使用する物を火を使わない安全なものに置き換えることで、火種となるものを減らすのも一つの方法です。

  • 石油ストーブをエアコンに
  • 紙たばこを電子たばこに
  • 蚊取り線香をぶら下げておくタイプの虫よけに

など、火種を減らすことでかたづけなければならない箇所を減らす方法も検討してみましょう。

5-3.コンセントまわりを対処する

漏電によるトラッキング火災を予防するのにしておきたい対処は3つです。

コンセント周りの荷物を片付ける
まずはトラッキング現象が起きてしまった際に、まわりに燃え移らない環境を作りましょう。

コンセントとプラグのほこりを取る
プラグを抜いて、乾いた布でコンセントとプラグを拭いてほこりをとりましょう。
ほこりは溜まる前に定期的に掃除しておくとトラッキング現象を防げます。

可能な限り死角を作らないようにする
できるだけコンセントが物陰に隠れないようにしておくとより安心です。

3つともできると安心ですが、難しければまずほこりの掃除だけでも済ませておきましょう。
湿気は通電しやすく危ないので、必ず乾いた布を使ってください。

他にもこんなことに気をつけると漏電が起こりにくくなります。

電源を取る上でやってはいけないこと

  • 電源を取るコードを束ねない(熱がこもって発火する危険性あり)
  • コードの上にものを置かない(断線予防のため)
  • タコ足配線は規定のワット数の範囲内で
  • 5年以上使っている延長コードは交換する(使用期限が過ぎると危険)

5-4.戸外を片付ける

戸外にゴミを出しておくと、放火犯に狙われたり、火災が起きた際に燃え移りやすいなったりとリスクしかありません。

たまたま通りかかった通行人が悪意なく、消しきれていないタバコをポイ捨てして火災が起こってしまう可能性も。
ほんの小さな火種が大きな火災につながってしまうのがゴミ屋敷の恐ろしい特徴です。

戸外から出火すると玄関が火に覆われてしまい、脱出経路が塞がれてしまいます。
戸外の荷物は比較的重たいものや大きいものが多く、片付けるのが大変かもしれませんが、少し頑張ってでも片付けておきたいですね。

6.火災が起こる前にゴミ屋敷から脱却を

火災リスクを下げるために①コンロ周り②コンセント周り③戸外の3箇所を取り急ぎ対処してまずは安心して欲しいのですが、根本的な部分は解決できません。

ゴミ屋敷としての火災リスクは下がっても、やはりものが多い家は一般的な住宅よりも火災が起こりやすいことには変わりがないからです。

火災が起こると大切なものや生活資材だけでなく、命も危険に晒されますし、近隣住民を巻き込んでしまうという心配も。

ゴミ屋敷をリセットして住み心地のいい状態にもどすのが一番の解決法です。
とはいえ大量の荷物やゴミを簡単に片付けられるなら苦労はしませんよね。

ゴミ屋敷を片付けるには、自力で頑張るか、業者にお願いする方法かの2種類です。

 メリットデメリット
自力で片付ける・費用が抑えられる ・他人に家を見られない ・片付ける方法を覚えられる・業者よりも時間がかかる ・掃除の限界がある ・予定外の費用が発生することも
業者に依頼する・簡単にキレイになる ・確実に片づけられる ・壁紙や畳などの交換を依頼できる業者も・費用がかさむ ・業者選びが難しい ・他人にゴミ部屋を見られる

どちらの方法も一長一短ですが、そもそも自分で片付けられるかどうかの判断基準が難しいですよね。
まずは自宅が自力でも片付けられるのかの判断基準と照らし合わせて状況判断するところから始めましょう。

6‐1. 自分で片づけられるか判断する方法

自分で片付けられるかの判断基準は5つあります。

【自力でも片付け可能なゴミ屋敷の条件】

  • 3DK以内で広すぎない住宅
  • 2〜3名の人手と2〜3日の時間を確保できる
  • 水回りが使えている
  • 生ゴミの腐敗など、強い異臭がしない
  • 生活ができる程度の散らかり具合

床が少しでも見えている程度の散らかり具合、比較的コンパクトな間取りなど、作業量がそこまで多くなければ自分で片付けてみる方法も選択可能です。
また家自体は広くとも、ゴミ屋敷化している範囲が狭いなら自力でも片付けられそうです。

さらに判断基準を踏まえた上で、どんな荷物で埋めつされているのかを分析しましょう。
迷いなく捨てられるゴミなど、処分しやすものであればあるほど片付ける難易度が下がります。

ゴミの種類片づけやすさ
・ペットボトル
・お弁当のゴミ
比較的簡単 自力で片づけ可能
・服や本などの物系
・必要以上の日用品
断捨離に時間がかかるががんばれば自力でも可能
・生ゴミ
・洗濯していない服
撤去後の掃除が難しく業者への依頼がおすすめ
いろんなものが混在分別面でも衛生面でも自力では難しい

腐敗などの異臭がし始めて時間が経っている部屋は、作業の際に不快なだけでなく床や壁などが腐食している可能性もあります。
荷物を退かした後の掃除に手こずって気持ちがなえてしまうため、強い異臭が常態化しているなら業者にお任せがおすすめです。

では続いて具体的に片付ける手順を見て、実際にできそうかどうか考えてみましょう。

6−2. ゴミ屋敷を自分で片付ける方法

大量のゴミを片付けるには、片っ端から無計画に動くのではなく、効率のいい手順があります。

【ゴミ屋敷を手際よく片づけるための最短ルート】

①燻煙剤で室内の害虫を駆除しておく(前日まで)

虫が苦手な人は特に、掃除のたびにゴキブリやコバエなどに驚いて手を止めているとはかどりません。
規定量よりも多めの燻煙剤で可能な限り害虫の駆除を済ませておきましょう。
荷物の陰で生き延びた害虫が残っている可能性が高いため、手持ちの殺虫剤も用意しておくと便利です。

②明らかなゴミから捨てて導線を確保する

考えるまでもなくこれはゴミ」というものをどんどん処分します。
不要な家具などがあれば優先的に、大きなものからどけると荷物が一気に減り、スペースが確保できます。

③ゴミではないものを仕分けする

捨てるかどうか一つずつ迷うとタイムロスが発生します。
手に取ったものはまず3つに分別しましょう。

  • いるもの
  • いらないもの
  • 判断に時間がかかるもの

テンポよく3種類に分類して、まず不用品を処分して量を減らします。
その後判断に時間がかかるものをまとめてジャッジし、いるものを残して完了です。

④ゴミをゴミ処理場に持っていく

発生したゴミをゴミ処理場に運ぶか、車が手配できない人は回収業者に回収してもらいましょう。
自分の車を使ってもいいのですが、軽トラックをレンタルしておく方が、衛生面でも機能面でもおすすめです。

⑤ゴミがなくなった部屋を掃除して完了

ゴミが片付いたら床や壁などを掃除します。

6−3. ゴミ屋敷を業者に依頼して片付ける方法

人手の確保が難しい人や、手に負えないほどの荷物がある人は、業者にお願いして確実にリセットしておきたいですね。

ですが業者といってもどうやってどこにお願いするか、何も手がかりがないと不安でしょう。

どんな流れで依頼して、どんなふうに選べばいいのかについて解説します。

6−3−1.ゴミ屋敷清掃を業者に依頼する手順

業者に依頼するための手順は以下の通りです。

見積もり依頼

一体どのくらいお金がかかってしまうのかが不安で二の足を踏む人も多いでしょう。
ゴミ屋敷清掃はゴミの内容や必要な人員によって料金が3万円〜70万円とピンキリです。
一概に家の大きさやゴミの量で価格が決まるわけではないため、一度見積もりを依頼するのがいいでしょう。

業者選び

残念ながら悪徳業者も存在します。
ちゃんとした業者を選ぶなら、まずは以下の項目をチェックしてみましょう。

  • 一般廃棄物収集運搬業の許可証を持っている
  • 見積もりの内訳がわかりやすい
  • 業者が会社を構えていて、住所が存在しているか

中には回収したゴミを不法投棄をしたり、水増しした見積もりを出したりという悪徳業者も。
騙されないように注意して観察しましょう。

当日の立ち会い

業者を選んでスケジュールを決めたら、当日立ち会って作業を見届けます。
業者によっては立ち会い不要で引き受けてくれるとこともあります。

片付けること自体に手間がかからない分の労力を業者選びに注ぐことが、ゴミ屋敷をリセットできるかの鍵になります。

6−3−2.ゴミ屋敷清掃ならリスクベネフィットがおすすめ

業者によって得意・不得意があります。
ゴミを回収することに長けている業者や、ゴミ屋敷の清掃に特化した業者など様々です。

リスクベネフィットはゴミ屋敷はもちろん、特殊清掃に特化した清掃会社です。
水害・火災などの災害復旧清掃や、孤独死住居の清掃なども得意としています。
最近ではダイヤモンドプリンス号の除菌清掃も手がけました。

ゴミの片付け、汚れの清掃はもちろんのこと、壁や床に染み込んだ匂いまで徹底的に除去が可能です。

壁や床に染み付いた匂いを取るために解体業許可免許を持っているため、他の業者と比べても完成度が違います。
完全にゴミ屋敷をリセットしたいという人に選ばれています。

さらにゴミ屋敷に特化したサービスも展開しています。

  • 女性スタッフだけで作業
  • 他社が片づけられなかったゴミ屋敷
  • 住人が立ち合わない清掃

など、ニーズに合わせて1件ずつオーダーメイドでの清掃作業が可能です。

【清掃の一例】

左》作業前
右》清掃後

他にもいろんな清掃事例をご紹介しております。
詳しくはこちらの記事で実際の作業をご覧下さい。

「業者にお願いしたいけど断られないか不安」
「遠く離れた親の家を片づけたいけど立ち合いが難しい」

など、他の業者ではできないことも対応可能な事案が多いため、不安から依頼を躊躇している人におすすめです。

7.まとめ

ゴミ屋敷で火災が起こると可燃物が多くあるため一般的な住宅火災に比べてよく燃えます。
早く燃え移り、長く燃え続けるゴミ屋敷出の火災は、火災規模が大きくなって危険性が非常に高くなってしまいます。

火災の元になる火種が発生する原因と簡単にできる対策は以下の通りです。

原因対策
火の不始末・コンロまわりのものを片づける
・紙たばこを電子たばこに変える
・石油ストーブをエアコンに変える
放火・放火の疑い・戸外の荷物を片付ける
漏電 (トラッキング火災)・コンセントのほこりを取り除く
・コンセントまわりを片づける

まずは簡単にできる対策から手を付けて、少しでも火災のリスクを下げておきましょう。

狭い範囲、ゴミが比較的少なめなら、手伝いを募って3日程かければ自力での片づけも可能です。
異臭がしたり水回りが使えないゴミ屋敷や、お手伝いをお願いする人が見つからない場合は業者におねがいして一気にリセットする方法を検討してください。

業者にお願いするには料金がかさみますが、もしも火災で家財を失ったり賠償金が発生してしまってはもっと莫大なお金を失うことになりかねません。
火災が起こらないにせよ使いたいものを見つけられなかったり、不衛生な環境で体調を崩してしまい仕事を休んだりと見えないところで見えないお金を浪費し続けてしまいます。

一時的なお金がかかってもゴミ屋敷をリセットして、豊かな暮らしを取り戻しましょう。