原状回復工事とは?するべきタイミングとメリット、デメリットを解説

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原状回復工事とは?するべきタイミングとメリット、デメリットを解説

「原状回復工事ってどういうものなの?」
「リフォームやリノベーションとは違うの?」
「自分の物件は原状回復工事に向いているの?」

など、あなたは今、原状回復工事をするべきかどうかで悩んでいませんか?

原状回復工事とは、入居者が賃貸物件から退去するときに、部屋の状態を借りる前と同じ、もしくはできるだけ近い状態に戻すことをいいます。

定期的に部屋の傷や汚れの修繕を行うことで、次の入居者が快適に住めるようになり、入居率の向上や退去率の低下につなげることができます。

そうはいっても、「具体的にどんな工事をすればいいの?」「自分の物件は原状回復工事に向いているの?」といった不安をお持ちの方もいるでしょう。

この記事をお読みいただくことで、原状回復工事についての基礎知識、メリット・デメリットがわかり、どのような原状回復工事を実施すべきか判断いただけるでしょう。ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

1. 原状回復工事の基礎知識

冒頭でも触れたように、原状回復工事とは入居者が退去する時、部屋の状態を入居時と同じ、もしくはできるだけ近い状態に戻すことをいいます。

本章では、原状回復工事について理解を深めるために、

  • 原状回復工事とは
  • 原状回復工事の負担範囲

について解説していきます。

すでに上記について理解している人は「2.原状回復工事の内容」をご参照ください。

1−1. 原状回復工事とは

原状回復工事とは、賃貸物件の入居者が退去する際、部屋を「入居時の状態」に戻すことをいいます。

原状回復工事の主な内容としては、

  • 清掃
  • 修繕
  • 設備交換

があり、具体例としては、

  • エアコン内部にたまった汚れを洗浄する
  • 傷や汚れがついた壁紙やフローリングを修繕、または貼り替える
  • サビやカビのついた流し台を清掃、または交換する

などがあります。

原状回復工事を行うことで室内のさまざまな傷や汚れ、匂いなどをきれいに取り除き、次の入居者が快適に住める環境を整えるという目的を達成することができます。

1−2. 原状回復費は家主と居住者で分担する

原状回復工事にかかる費用は家主と居住者が分担して払うことになります。国土交通省のガイドラインは、家主と居住者の原状回復工事費の負担範囲について、それぞれ以下のように記しています。

【原状回復費用の負担範囲】



家主負担になるケース居住者負担になるケース
原因・経年劣化
(雨風・湿気・温度変化・日照などによる物件の傷み)
・通常損耗
(居住者が通常の生活を送る中で生じた物件の傷み)
・居住者の責任によって生じたキズや汚れ
・故障や不具合を放置したことによって発生、拡大したキズや汚れ
具体例・日照による壁や床の変色
・壁に貼ったポスターや絵画の跡 ・家具の設置による床の凹み
・結露を放置したために拡大した壁のシミやカビ
・ペットが付けた柱や壁紙の傷や破れ
・喫煙によって付いた壁の黄ばみ、匂い

上記のように家主は原状回復工事費の全てを払う必要はありません。

雨風・湿気・温度変化・日照などの自然現象や、家具の設置跡のような一般的な生活行動によってできた傷や汚れは家主が支払わなければなりませんが、居住者に責任があるといえるものは居住者に工事費用の支払いを請求することができます。

1-3.リフォーム、リノベーションとの違い

「原状回復工事」について、「リフォーム」「リノベーション」との大きな違いは、工事後の部屋の状態が「入居時より向上しているか」にあります。

リフォーム
「リフォーム」には、原状回復工事のように損耗を修繕することも含まれますが、主として中規模の工事を行い、部屋の様式や設備の性能を改善することをいいます。
例えば、居間の畳をフローリングに取り替えて和室から洋室に変える、キッチンのガスコンロをIHに変えて手入れしやすくするといった工事が該当します。
つまり、マイナス状態をゼロ状態に原状回復するだけでなく、ややプラス状態にすることをいいます。

リノベーション
「リノベーション」はリフォームよりも大規模な工事を行い、部屋の間取り、性能、デザイン性などを革新することをいいます。
例えば、耐久性、耐震性を高めるために壁の改修工事を行う、部屋の仕切りの壁を取り除いリビングを拡大するといった工事が該当します。
つまり、大きくプラス状態にすることをさします。

【原状回復、リフォーム、リノベーションの違い】

 原状回復リフォームリノベーション
目的入居時の状態に戻す・入居時の状態に戻す
・入居時より良い状態にする
入居時より大幅に良い状態にする
主な内容・清掃
・修繕
・設備交換
・小規模な工事
・清掃
・修繕
・設備交換
・中規模な工事
・大規模な工事
具体例・ガスコンロの油汚れを清掃する
・黄ばんだ壁紙を貼り替える
・古くなった設備を交換する
・床の畳をフローリングに変更する
・ガスコンロをIHに交換する
・壁を改修して耐久性を高める
・仕切りの壁を取り除いてリビングを広くする
規模

ここまでお読みいただき、原状回復工事とは、部屋を入居時と同じ状態に戻すことをいい、リフォーム、リノベーションとは工事の目的や規模が違うということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

2. 原状回復工事の内容

原状回復工事とはどのようなものか把握できたところで、具体的な内容が気になる方もいるのではないでしょうか。

原状回復工事の主な施工内容としては次のようなものがあります。

【主な施工内容一覧】

ハウスクリーニング・部屋全体の水垢やカビ、油汚れ落とし
・消毒殺菌
・ワックスがけ
キッチン・壁紙、タイル、パネルの張り替え
・流し台の交換
トイレ・壁紙の張り替え
・便器の交換
バスルーム・ユニットバスの交換
・シャワーヘッド、ホースの交換
リビング・壁紙の張り替え
・壁穴の補修
・カーペット張替え
・床の張替え
・巾木張り替え
・天井の塗装
玄関・壁紙の張り替え
・土間の床の張替え
その他・鍵交換
・備え付け家具などの修理補修
・網戸張替え

上記の表から、原状回復工事では、清掃、修繕だけでなく、設備の交換、鍵の交換など、幅広い作業を行わなければならないことをおわかりいただけるのではないでしょうか。

そうはいっても

「具体的にどんな作業をするの?」
「費用はどれくらいかかるの?」
「やるべきタイミングはどう判断すればいいの?」

と思われる人もいるのではないでしょうか。

そこで以下では、原状回復工事の具体的な作業内容、費用、タイミングについて解説していきます。

ご自身の物件でどのような原状回復工事を行うべきかを判断する際に役立つとおもいますのでぜひ参考にしてみてください。

2-1. ハウスクリーニング

ハウスクリーニングは、洗剤や専用の道具を使って、水垢やカビ、油汚れなどの頑固な汚れを落とし、消毒殺菌し、ワックスがけやコーティングなどの作業を行います。素人ではなかなか手の届かない場所、頑固な汚れなど、家中をきれいにします。

一般的に、ハウスクリーニングは入居者が退去する毎に行います。

代表的なクリーニング場所、内容、費用相場は以下のようになっています。

【ハウスクリーニングの原状回復内容、費用相場一覧】

作業場所内容費用相場
キッチン・レンジフード、換気扇の清掃
・コンロや壁の油汚れ落とし
12,000円~20,000
トイレ・便器、壁の垢取り6,000円~9,000
洗面所・ボウルや鏡、水栓の垢取り7,500円~10,000
バスルーム・カビや垢取り
・排水溝掃除
・換気扇、窓の清掃
12,000円~18,000
リビング・エアコンの清掃
・照明器具の清掃
・床の汚れ落とし、ワックスがけ
・窓ガラス、網戸、サッシの清掃
・カーペットの汚れ落とし
・ソファの汚れ落とし
・壁紙の部分的な掃除
(くすみ汚れ落とし、小規模な傷をペイントする等)
間取り別の目安は、
1Kは15,000~30,000円
1DK、2Kは25,000~35,000円
1LDK、2DKは30,000~50,000円
2LDK、3DKは40,000~70,000円
3LDK、4DKは45,000~80,000円
4LDK、5DKは55,000円以上
玄関・玄関床の泥、砂汚れの清掃
・壁、シューズボックス、傘立ての拭き上げ
10,00015,000

※設備の種類や大きさ、汚れの程度によって費用は増減します。

上記のように作業ごとに費用がかかる場合もあれば、「引越し前まるごとクリーニング」などのパックプランがある場合もあります。一般的にパックプランの方がお得にすませることができます。業者によって料金設定は異なりますのでホームページなどを確認してみてください。

2-2. キッチン

キッチンにおける原状回復工事として、「壁紙、タイル、パネルの張り替え」「流し台の交換」があります。

壁紙、タイル、パネルの張り替え
通常の清掃では落ちない着色のある壁紙、タイル、パネルを新しいものに貼り替えます。
費用の相場は、壁紙の場合、1㎡あたり800~1,500円、タイルの場合は1㎡あたり5000円~15,000円、パネルの場合全体で40,000〜70,000円です。

流し台の交換
汚れや傷みの目立つ流し台を新しいものに交換します。費用は流し台本体の価格+20,000〜30,000円(施工費)が相場です。

実施するタイミングの目安は「次の入居者が不快に感じないかどうか」です。

例えば、壁紙やタイルに、

  • 穴など、破損がある
  • 清掃では取り切れない汚れが複数ある
  • つなぎ目がめくれている
  • 目地に汚れやカビがある

などの場合、張替えを検討しましょう。

【キッチンの原状回復内容、相場、時期一覧】

内容費用相場時期目安
壁紙、タイル、パネルの張り替え壁紙は1㎡あたり800~1,500円
タイルは1㎡あたり5000円~15,000円
パネルは全体で40,000〜70,000円
・穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れが複数ある
・つなぎ目がめくれている
・目地に汚れやカビがある
流し台の交換流し台本体の価格+20,00030,000(施工費)・シンクや水栓から水漏れがある
・不具合がある

2-3. トイレ

トイレでは「壁紙の張り替え」「設備の交換」といった原状回復作業が発生します。

ハウスクリーニングでは落ちない汚れが付いた壁紙を張り替えたり、ヒビが入った便器を新品に取り替えることで、次の入居者がトイレを快適に使える状態にします。

壁紙の張り替え
通常の清掃では落ちない着色や臭いのある壁紙を新しいものに貼り替えます。
費用の相場は1㎡あたり800~1,500円です。

設備の交換
便器の陶器部分にヒビが入ったり、便器に接続されているパイプやトイレタンク内の部品、温水洗浄機に不具合があった場合に新品に交換します。
費用の相場は設備本体の価格+20,000〜30,000円(施工費)です。

以下が工事時期の目安となります。

  • 詰まり、水漏れが多発するようになった
  • 便器が黒ずんで不衛生に見える
  • レバーを回しても水が流れない
  • 手洗器の水が止まらない

便器や便器まわりの設備が劣化や故障した状態をを放置すると、故障が複雑化し、大規模な工事が必要になる場合があるので注意しましょう。

【トイレの原状回復内容、相場、時期一覧】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え壁紙は1㎡あたり8001,500・穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れが複数ある
・つなぎ目がめくれている
・目地に汚れやカビがある
設備の交換設備本体の価格+20,00030,000(施工費)・詰まり、水漏れが多発するようになった
・便器が黒ずんで不衛生に見える
・レバーを回しても水が流れない
・手洗器の水が止まらない

2-4. バスルーム

バスルームでは、「ユニットバスの交換」「シャワーヘッド、ホースの交換」といった作業を行います。

ユニットバスの交換
ヒビが入った壁や浴槽、ハウスクリーニングでは落とせないカビ、ふくれ、サビのある壁を交換します。
ユニットバスの交換は高額です。ローグレードであれば60~70万円、ミドルグレードであれば70~80万円、ハイグレードであれば100万円ほどはかかります。

シャワーヘッド、ホースの交換
シャワーの水が出ない、水漏れする場合、シャワーヘッドやホースを取り外し、新しいものに交換します。
費用は部品の種類によって変わりますが、10,000〜30,000円が相場です。

以下のような状況が交換時期の目安になります。

  • 水の勢いが弱い
  • 破損や傷がある

【バスルームの原状回復内容、相場、時期一覧】

内容費用相場時期目安
ユニットバスの交換ローグレードは60~70万円
ミドルグレードは70~80万円
ハイグレードは100万円
・ヒビ、穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れがある
・目地に汚れやカビがある
シャワーヘッド、ホースの交換10,00030,000・水の勢いが弱い
・破損や傷がある

2-5. リビング

リビングの原状回復工事では、天井、床や壁などについた傷や汚れを解消し、部屋の見た目や住心地を改善します。以下のような作業を行います。

  • 壁紙の張り替え
  • 壁穴の補修
  • カーペット張替え
  • 床の張替え
  • 巾木張り替え
  • 天井の塗装

それぞれ工事費用、時期の目安は以下のようになっています。

【リビングの原状回復内容、相場、時期一覧】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え1㎡あたり8001,500・傷がある
・壁紙のつなぎ目がめくれている
・汚れ、日焼けあとがある
・臭いがする
壁穴の補修 (壁の穴の周りを加工して板で蓋をし、塗料を塗る)15,00030,000/箇所
※小さな穴やひっかき傷は1.5万円、直径5センチ程度までの穴は3万円が相場
・穴が目立つ
カーペット張替え6畳なら10万円、 20畳なら30万~40万円
※カーペットの価格によって変わる
・染みや汚れ、臭い、傷が目立つ
床の張替え6畳なら918万円、 8畳なら1020万円
※材質よって変わる
・浮き、軋み、反り、伸び縮み、傷や凹み、ささくれ、変色がある
巾木張り替え (既存の巾木を剥がして新しいものを貼る)30,00050,000・ひび割れが目立つ
天井の塗装1㎡あたり1,000・汚れが目立つ
・塗装が剥がれている

2-6. 玄関

玄関では、「壁紙の張り替え」「土間の床の張替え」といった作業を行います。清掃では落としきれない汚れを落とし、見た目の印象を改善します。

壁紙の張り替え
着色や臭いのある壁紙を新しいものに貼り替えます。
費用は1㎡あたり800~1,500円が相場です。

玄関に直結する部屋の間取りが1Rなどで、玄関と部屋の間に仕切りがある場合は玄関のみの張替えですみますが、1Kなどで仕切りがない場合は隣接する通路や部屋の壁紙も張替えなければならない場合があるので注意しましょう。

土間の床の張替え
清掃では落ちない土や砂汚れを汚れのある床材を剥がし、接着剤や塗料を塗って、新しい床材を貼ります。
費用は素材によって変わりますが、1㎡あたり5000円~15,000円が相場です。

工事時期は、

  • 目地に汚れやカビがある
  • 浮きやひび割れが見られる

などが目安になります。

【玄関の原状回復内容、相場、時期一覧】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え1㎡あたり8001,500・傷がある
・壁紙のつなぎ目がめくれている
・汚れ、日焼けあとがある
・臭いがする
土間の床の張替え1㎡あたり5000円~15,000・目地に汚れやカビがある
・浮きやひび割れが見られる

2-7. その他

上記のほかにも原状回復工事では、「鍵交換」「備え付け家具などの修理補修」「網戸張替え」などを行い、次の入居者が快適かつ安全に過ごせるようにします。

工事費用、時期の目安は以下のようになっています。

【その他の原状回復内容、相場、時期一覧】

 費用の相場時期
鍵交換1~2万円・退去時に毎回
備え付け家具などの修理補修
(給湯器、換気扇、コンロ、エアコン、水回りの備品、電子レンジ等)
給湯器は7,000円~17,000円
換気扇は8,000円~30,000円
エアコンは9,000円〜35,000円
※故障部位によって変わる
・破損している
・機能が損ねられている
網戸張替え13,0004,000・網戸がゆがんでいる
・虫が入ってくる
・網の端が切れてネットが出ている
・穴が開いている、たるんでいる
・変色している
・動きが悪く、ガタガタする
・網戸が外れやすい

3. 原状回復工事の期間

「工事期間はどれくらい見込めなばいいの?」と思われる方もいるのではないでしょうか。

結論をお伝えすると、入居者の退去後、2週間〜1ヶ月程の期間を見込んでおくことをおすすめします。実際に原状回復にかかる期間は数日であっても、工事前、工事後にさまざまな作業が必要になるからです。

一般的な原状回復工事では、ハウスクリーニング、壁紙貼り替えなど、簡単な作業であれば23日以内に終わります。しかし、工事の規模が大きくなり、部屋全体のフローリングを貼り替えたり、壁の奥にある下地を交換したりすると12週間かかることもあります。

また、作業以外にかかる時間も見込む必要があります。業者選びや見積もり、作業工程の確認、工事後に仕上がりを確認などがあります。さらに工事をやり直さなければいけなくなれば、業者選びから工事完了まで1ヶ月かかる可能性もあります。

原状回復工事期間として、2週間〜1ヶ月程を見込んでおくことをおすすめします。

4. 原状回復工事を行うメリット

ここまでお読みいただき、原状回復工事とはどのようなものかについてかなり具体的にイメージできるようになっていただけたのではないでしょうか。

以下では、「原状回復工事ってどんなメリットがあるの?」と悩まれている方に向けて、下記のメリットについて解説していきます。

原稿回復工事を行うメリット

  • 入居率の低下をおさえられる
  • ランニングコストを低くおさえられる

4-1. 入居率の低下をおさえられる

原状回復工事を行うメリットとして1番にあげられるのが、入居率の低下をおさえられるという点でしょう。

汚れや傷がある部屋を原状回復しておくことで、入居の決め手になる内覧時の印象をよくすることができるからです。

例えば、部屋の壁紙は年月ととともに臭いを吸収したり、直射日光や家電製品によって焼けたりしてしまうため、そのままの状態では「生活感がある」、「清潔感がない」、「使い古されている」といったマイナスの印象を与えてしまいます。

原状回復工事を行って生活感を払拭し、新居らしい明るい印象を与え、入居率の低下をおさえるというメリットが見込めます。

4-2. ランニングコストを低くおさえられる

原状回復工事を行うメリットとして、ランニングコストを低くおさえられるという点があげられます。理由としては以下の2つがあります。

  • 大規模な修繕が必要になりづらい
  • 入居者募集のための広告費を削減できる

以下でそれぞれ簡単に解説しますね。

4-2-1. 大規模な修繕が必要になりづらい

原状回復工事を行い、こまめに設備の点検や手入れすることで、建材の腐敗や構造の欠陥などによる高額な修繕費を払わなくすむ場合があります。

例えば、浴室の壁のパネルの接合部の傷を放置したことによりひび割れた状態を放置すると、下地が腐敗してしまい、パネルそのものを交換しなければならなくなります。部分的な交換が可能であれば5万円、全体の交換なら10万円、下地に穴があいた場合には15万円ほど必要になります。

原状回復を行い、傷や汚れが小規模な段階で対処していれば、大規模な修繕に伴う出費をさけることができます。

4-2-2. 入居者募集広告費を削減できる

原状回復工事を行うことで早期に入居者を確保できるため、入居者募集広告の費用をおさえることができます。

例えば、壁紙は年月ととともに臭いを吸収し、直射日光や家電製品によって焼けてしまうため、そのままの状態では「生活感がある」、「清潔感がない」、「使い古されている」といったマイナスの印象を与えてしまいます。

原状回復工事を行って生活感を払拭し、新居らしい明るい印象を与え、入居者獲得につながる可能性を高めることできます。

5. 原状回復工事を行うデメリット

ここからは、原状回復工事を行う下記デメリットについて解説していきます。

  • 工事期間中は家賃収入が望めない
  • 物件の雰囲気、価値を変えることはできない
  • 費用が大きくかかってしまう可能性がある

5-1. 工事期間中は家賃収入が望めない

原状回復工事を行うデメリットとして、工事期間中は利用者がいないことから家賃収入が得られないという点があります。

3.「原状回復工事の期間」でご紹介したように、原状回復工事の期間としては、退去後、2週間〜1ヶ月程を見込んでおく必要があり、その間は家賃収入を得ることができません。

小規模な物件にとっては退去者が1名であっても打撃になりますし、大規模な物件であっても複数名が同じ時期に退去するとなれば、収入源は大きく減ってしまいます。

上記をふまえ、工事の日程、内容、予算を決めることや、予定通りに工事を終えられるよう信頼できる業者に工事を任せることが大切です。

5-2. 物件の雰囲気、価値を大きく変えることはできない

原状回復工事では物件の雰囲気を大幅に変えることはできない点にも注意が必要です。

1-3.「リフォーム、リノベーションとの違い」で紹介したように、原状回復工事はあくまで部屋を入居時の状態に戻すことをめざしており、部屋の雰囲を大幅に変えたり、物件の価値を高めることはできません。

そのため「原状回復工事を行って部屋をおしゃれにしたい」「今よりも使い勝手のいい部屋にしたい」といった場合は「リフォーム」「リノベーション」がおすすめです。

5-3. 費用が大きくかかってしまう可能性がある

原状回復工事費用が大きくかかってしまう可能性があるというのもデメリットの一つといえるでしょう。

2.「原状回復工事の内容」でご紹介したように原状回復工事の費用はけっして安くありません。ハウスクリーニングだけでも部屋の間取りに応じて15,000円~50,000円、壁紙の張替えや設備交換が必要になれば10万円を超えるケースが少なくありません。

また工事費用が高額になりやすいケースとして、壁、フローリングの張り替え、設備の不具合による設備交換などがあります。張り替え費用は部屋の間取りや材質に応じて1戸あたり5万〜20万円ほどかかってしまう場合があるので気をつけましょう。

6. 原状回復工事を特殊清掃業者に依頼するべき2つのケース

前章でご紹介した原状回復工事のデメリットをご覧いただき、

「できるだけ短期間で工事を終えたい」
「低価格で任せられる業者を知りたい」

と思われた方もいるのではないでしょうか。

以下のケースにあてはまる場合は「特殊清掃業者」に依頼することをおすすめします。

特殊清掃業者は、ペット物件、孤独死現場などの清掃、消臭を専門的に行ってきた経験から、部屋に染み付いた臭いや汚れを取り除くための高度かつリーズナブルな技術を持っているからです。

  • できるだけ短期間ですませたい
  • 原状回復費用をおさえたい

それぞれ解説していきますね。

6−1. できるだけ短期間ですませたい

短期間ですませたい場合、「特殊清掃業者」に相談してみるのがおすすめです。

5-1.「工事期間中は家賃収入が望めない」でご紹介したように、家主にとって工事期間中は家賃収入がストップしてしまう点は大きなデメリットになりますが、短期間で工事を終わらせて期に入居者を獲得し、家賃収入を確保することができます。

特殊清掃業者は孤独死現場、ペット物件など、通常よりも酷い汚れや臭いのある部屋を原状回復してきた経験から独自の清掃技術を複数持っており、その中かからできるだけ早期にすませる方法を提案できる場合があるからです。

例えば、ペット、タバコ、カビ、生活臭などの頑固な臭いを取り除く際、一般の業者では壁紙の全面的な張替えを行う場合がありますが、特殊清掃業者では、脱臭機のような専用の機械を使うことで壁紙を張替えずに消臭できる場合があり、その分早く作業を終えることができます。

また問い合わせから作業開始までの時間が短いのも相談すべき理由の一つです。
特殊清掃業者では、年中無休、24時間問い合わせを受付けており、問い合わせから30分以内に見積もりの概算がわかり、1時間以内に作業内容を説明し、数日以内に作業を行うことができます。

早期に原状回復したい場合は一度特殊清掃業者に相談してみてください。

6−2. 原状回復費用をおさえたい

特殊清掃業者に相談することで原状回復費用をおさえらえる場合があります。

特殊清掃業者は孤独死現場、ペット物件など、通常よりも酷い汚れや臭いを清掃するための複数の技術からリーズナブルな技術を選ぶことで、費用を安くできる場合があるからです。

例えば、玄関を消臭する必要がある場合、通常の業者では玄関の壁紙だけでなく、通路や隣接する部屋の壁紙まで張り替えなければならない場合があります。玄関以外に広がった臭いの元になる菌を除去したり、壁紙の色味を統一したりする必要があるからです。

一方特殊清掃業者では脱臭機などの専用の機器を使うことで壁紙を張り替えなくても清掃、消臭できる場合があり、その分費用をおさえることができます。

できるだけ安く原状回復したい場合、一度特殊清掃業者に相談してみましょう。

7. 特殊清掃業者に原状回復工事を依頼するならリスクベネフィットもおすすめ

特殊清掃業者をお探しの場合は「リスクベネフィット」へご相談ください。

リスクベネフィットは特殊清掃業の業界最大手です。

国内初の特殊清掃業者としてこれまで業界を先導し、ペット消臭、孤独死現場の特殊清掃、災害復旧など、清掃実績は8000件を超えます。北海道から沖縄まで全国に9支部を展開し、サービスを提供しています。

リスクベネフィットが提供するサービスには以下のような強みがあります。

リスクベネフィットが提供するサービスの2つの強み

  • 3つの特許技術による原状回復
  • スタッフのスピーディな対応

もう少し詳しくご紹介していきましょう。

7-1. 3つの特許技術による原状回復

リスクベネフィットはこれまで3つの特許、「フェロモン臭分解」「オゾン燻蒸」「特殊コーティング」を取得。これらの技術によって賃貸物件の原状回復を実現してきました。

それぞれ簡単に説明していきますね。

フェロモン臭分解
ペットのおしっこなどに含まれるフェロモン臭を分解します。アンモニア臭の除去や清掃だけでは完全消臭はできません。フェロモン臭を分解する独自の技術があってはじめて、完全消臭が可能です。

オゾン燻蒸
室内を無人にした状態でオゾンガスを発生させます。オゾンを利用して臭気の成分を分解していくことで、通常換気に2年かかる臭気を1~2日程度で分解し、除去することができます。

特殊コーティング
特殊なコーティングを使って床材などに強固な皮膜を作り、臭気の元になる物質を封じ込めます。

例えば、ペット、タバコ、カビ、生活臭を取り除く際、一般の業者では壁紙の全面的な張替えを行うことがありますが、弊社では、専用の機械を使うことで壁紙を張替えずに消臭し、その分早く、安価に作業を終えることができる場合があります。

7-2. スタッフのスピーディな対応

リスクベネフィットは原状回復のご依頼に対して迅速に対応いたします。
弊社では、孤独死、水害、火災現場など、大規模かつ広範囲におよぶ原状回復を早急に行うことが求められる現場での豊富な経験から、スピーディに清掃作業を行うことができます。

また、年中無休24時間問い合わせを受付け、平均して30分以内に見積もりの概算をお伝えし、1時間以内に作業内容を説明しています。

特殊清掃ならリスクベネフィットへのお任せ下さい

リスクベネフィットでは全国どこでも孤独死の特殊清掃に対応いたします。
現在支部がない地域でもリスクベネフィット本部または近隣支部が対応いたしますので、まずはお問い合わせ下さい。

8. まとめ

最後にこの記事の内容をまとめてみると、

原状回復工事とは、賃貸物件の入居者が退去する際、部屋を「入居時の状態」に戻すことをいいます。

原状回復工事の主な内容

  • 清掃
  • 修繕
  • 設備交換

具体例

  • エアコン内部にたまった汚れを洗浄する
  • 傷や汚れがついた壁紙やフローリングを修繕、または貼り替える
  • サビやカビのついた流し台を清掃、または交換する など

原状回復費用の負担範囲



家主負担になるケース居住者負担になるケース
原因・経年劣化
(雨風・湿気・温度変化・日照などによる物件の傷み)
・通常損耗
(居住者が通常の生活を送る中で生じた物件の傷み)
・居住者の責任によって生じたキズや汚れ
・故障や不具合を放置したことによって発生、拡大したキズや汚れ
具体例・日照による壁や床の変色
・壁に貼ったポスターや絵画の跡 ・家具の設置による床の凹み
・結露を放置したために拡大した壁のシミやカビ
・ペットが付けた柱や壁紙の傷や破れ
・喫煙によって付いた壁の黄ばみ、匂い

リフォーム、リノベーションとの違い

 原状回復リフォームリノベーション
目的入居時の状態に戻す・入居時の状態に戻す
・入居時より良い状態にする
入居時より大幅に良い状態にする
主な内容・清掃
・修繕
・設備交換
・小規模な工事
・清掃
・修繕
・設備交換
・中規模な工事
・大規模な工事
具体例・ガスコンロの油汚れを清掃する
・黄ばんだ壁紙を貼り替える
・古くなった設備を交換する
・床の畳をフローリングに変更する
・ガスコンロをIHに交換する
・壁を改修して耐久性を高める
・仕切りの壁を取り除いてリビングを広くする
規模

原状回復工事の主な施工内容一覧

ハウスクリーニング・部屋全体の水垢やカビ、油汚れ落とし
・消毒殺菌
・ワックスがけ
キッチン・壁紙、タイル、パネルの張り替え
・流し台の交換
トイレ・壁紙の張り替え
・便器の交換
バスルーム・ユニットバスの交換
・シャワーヘッド、ホースの交換
リビング・壁紙の張り替え
・壁穴の補修
・カーペット張替え
・床の張替え
・巾木張り替え
・天井の塗装
玄関・壁紙の張り替え
・土間の床の張替え
その他・鍵交換
・備え付け家具などの修理補修
・網戸張替え

作業場所別の、作業内容、費用相場、時期目安

作業場所内容費用相場
キッチン・レンジフード、換気扇の清掃
・コンロや壁の油汚れ落とし
12,000円~20,000
トイレ・便器、壁の垢取り6,000円~9,000
洗面所・ボウルや鏡、水栓の垢取り7,500円~10,000
バスルーム・カビや垢取り
・排水溝掃除
・換気扇、窓の清掃
12,000円~18,000
リビング・エアコンの清掃
・照明器具の清掃
・床の汚れ落とし、ワックスがけ
・窓ガラス、網戸、サッシの清掃
・カーペットの汚れ落とし
・ソファの汚れ落とし
・壁紙の部分的な掃除
(くすみ汚れ落とし、小規模な傷をペイントする等)
間取り別の目安は、
1Kは15,000~30,000円
1DK、2Kは25,000~35,000円
1LDK、2DKは30,000~50,000円
2LDK、3DKは40,000~70,000円
3LDK、4DKは45,000~80,000円
4LDK、5DKは55,000円以上
玄関・玄関床の泥、砂汚れの清掃
・壁、シューズボックス、傘立ての拭き上げ
10,00015,000

【キッチン】

内容費用相場時期目安
壁紙、タイル、パネルの張り替え壁紙は1㎡あたり800~1,500円
タイルは1㎡あたり5000円~15,000円
パネルは全体で40,000〜70,000円
・穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れが複数ある
・つなぎ目がめくれている
・目地に汚れやカビがある
流し台の交換流し台本体の価格+20,00030,000(施工費)・シンクや水栓から水漏れがある
・不具合がある

【トイレ】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え壁紙は1㎡あたり8001,500・穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れが複数ある
・つなぎ目がめくれている
・目地に汚れやカビがある
設備の交換設備本体の価格+20,00030,000(施工費)・詰まり、水漏れが多発するようになった
・便器が黒ずんで不衛生に見える
・レバーを回しても水が流れない
・手洗器の水が止まらない

【バスルーム】

内容費用相場時期目安
ユニットバスの交換ローグレードは60~70万円
ミドルグレードは70~80万円
ハイグレードは100万円
・ヒビ、穴など、破損がある
・清掃では取り切れない汚れがある
・目地に汚れやカビがある
シャワーヘッド、ホースの交換10,00030,000・水の勢いが弱い
・破損や傷がある

【リビング】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え1㎡あたり8001,500・傷がある
・壁紙のつなぎ目がめくれている
・汚れ、日焼けあとがある
・臭いがする
壁穴の補修 (壁の穴の周りを加工して板で蓋をし、塗料を塗る)15,00030,000/箇所
※小さな穴やひっかき傷は1.5万円、直径5センチ程度までの穴は3万円が相場
・穴が目立つ
カーペット張替え6畳なら10万円、 20畳なら30万~40万円
※カーペットの価格によって変わる
・染みや汚れ、臭い、傷が目立つ
床の張替え6畳なら918万円、 8畳なら1020万円
※材質よって変わる
・浮き、軋み、反り、伸び縮み、傷や凹み、ささくれ、変色がある
巾木張り替え (既存の巾木を剥がして新しいものを貼る)30,00050,000・ひび割れが目立つ
天井の塗装1㎡あたり1,000・汚れが目立つ
・塗装が剥がれている

【玄関】

内容費用相場時期目安
壁紙の張り替え1㎡あたり8001,500・傷がある
・壁紙のつなぎ目がめくれている
・汚れ、日焼けあとがある
・臭いがする
土間の床の張替え1㎡あたり5000円~15,000・目地に汚れやカビがある
・浮きやひび割れが見られる

【その他】

 費用の相場時期
鍵交換1~2万円・退去時に毎回
備え付け家具などの修理補修
(給湯器、換気扇、コンロ、エアコン、水回りの備品、電子レンジ等)
給湯器は7,000円~17,000円
換気扇は8,000円~30,000円
エアコンは9,000円〜35,000円
※故障部位によって変わる
・破損している
・機能が損ねられている
網戸張替え13,0004,000・網戸がゆがんでいる
・虫が入ってくる
・網の端が切れてネットが出ている
・穴が開いている、たるんでいる
・変色している
・動きが悪く、ガタガタする
・網戸が外れやすい

原状回復工事の期間

入居者の退去後、2週間〜1ヶ月程を見込んでおくことをおすすめします。

原状回復工事を行うメリット

  1. 入居率の低下をおさえられる
  2. ランニングコストを低くおさえられる
  3. 建物の価値の低下をおさえられる

原状回復工事を行うデメリット

  1. 工事期間中は家賃収入が望めない
  2. 物件の雰囲気、価値を変えることはできない
  3. 費用が大きくかかってしまう可能性がある

原状回復工事を特殊清掃業者に依頼するべきケース

  1. できるだけ短期間ですませたい
  2. 消臭費用をおさえたい

この記事があなたのお役に立てることを祈っています。